生活空間から都市空間まで、
時代に応え、未来を拓くYKK AP。

環境・社会報告書 2006

YKK APと社会


 お客様とのかかわり−地球環境に配慮した住まいの研究


地球環境に配慮してエネルギー消費を抑えつつも、四季を感じながら快適にすごしたい。そんなご要望を実現するための商品の開発へとつながる研究に取り組んでいます。

環境に優しい住まいと窓づくりの推進


最近は、風や太陽といった自然エネルギーを有効活用した住まいに対して関心が高く、窓も重要な役割を担っています。YKK APでは、早くから古民家に見られる様々な先人の知恵に着目し、その工夫を現代の科学で解明し、現代の住まいに活かすための窓の活用術を「窓採り(まどり)デザイン」としてまとめる試みをしています。

風を取り入れた住まいのご提案

地域の風を知り、窓を選ぶ


多くの古民家は、その地域の夏に吹く風の方向の風上面と風下面には、窓がありました。室内の風の流れは「風を押し込む力」が働く風上面の窓から風を取り入れ、「風を引っ張る力」が働く風下面の窓から風を抜くということで発生します(図1)。また、最近の研究では、風が吹くと屋根面にも比較的大きな「風を引っ張る力」が生まれることがわかってきており、風の得にくい住宅密集地では、天窓を利用した通風が効果を発揮します。(図2)
図1 室内に風がながれる原理 図2 住宅密集地での天窓の効果

室内を流れる風の通り道を生かす


窓から取り入れた風を効率よく室内を通り抜けるようにするために部屋の間取りが重要であることが最近の研究でわかってきています。図はコンピュータ解析で、間取りの違いによる風の通り抜け具合を比較したものです。昔の住宅のようなシンプルな間取り(CASE1)の方が、室内の風の通り道もシンプルになり風が妨げられにくく、効率よく室内を通り抜けやすくなります。そのため、引戸やふすまといった室内間仕切りや欄間を有効に活用して、できるだけシンプルな風の通り道をつくるということが重要になります。
間取りの違いと風速分布の違い ケース1開放的な間取り 間取りの違いと風速分布の違い ケース2細かく区分けされた間取り

YKK APでの調査研究


YKK APでは、「地域と人にとって最適な住まいの追求」をテーマに、住まいを多角的に調査・分析し、窓の役割について深く掘り下げて研究を行っています。古来、窓は住まいとともに地域の気候や風土と密接な関係があり、先人の知恵を現在の住まいに活かすための窓の活用術を、「窓採り(まどり)デザイン」としてまとめる取り組みもその一つです。このような研究の成果は、学会(日本建築学会)での発表や、工務店様、ビルダー様に対しての研修会・セミナーを通じて、よりよい住環境の実現に役立てていただけるように広く情報発信しています。