生活空間から都市空間まで、
時代に応え、未来を拓くYKK AP。

社会・環境報告書2010

YKK APの商品

都市の環境問題に対する建築物の環境対策

都市では、緑地の減少と乱立する建築物や道路の蓄熱、あらゆる産業からの排熱によるヒートアイランド現象が顕著となり、その熱環境をコントロールするために消費される化石エネルギーによるCO2の増大は、地球温暖化の要因として国際的に問題視され、排出量削減が急務になっています。そのような背景の中、都市では、快適で環境に優しい都市づくりをテーマに様々な環境対策が求められており、建築物においては、室内環境の更なる快適性を求めながら、開口部の熱負荷軽減や空調システムの効率化、電気消費量などの消費エネルギーの軽減を実現する技術が必要になってきています。

オフィスビルのエネルギー消費構造


外装メーカーの役割

オフィスビルで使用される空調設備の内、外装からの熱の侵入に対して使用される空調負荷は年間で10〜15%、夏期のピーク時においては全体の30%近くに達します。
YKKAPでは担当する外装において、その熱負荷を軽減させる技術・システムを開発し、外装に使用する事が建築物の省エネのみならず、結果的にCO2の排出削減に大きく貢献できることに着目し、ペリメーターゾーンの熱環境を向上させる様々な環境技術とそれらの要素技術を組み合わせた “環境配慮型外装システム”の開発を行ってきました。

ベリメータゾーンの熱負荷
一般的オフィスビルにおけるベリメータゾーンの面積比率は70〜80%台が多いと言われています。面積が多い上に外部環境からの影響を受けやすい部位であるため、冷房と暖房の切り替えが起こりやすく、空調機器の容量や運転効率などに大きな影響を及ぼします。

インテリアゾーンの熱負荷
外部環境からの影響を受けにくく、主には室内からの発熱(内部発熱)の処理、すなわち冷房負荷となることが多いと言われています。

環境配慮型外装システムに求められる性能


環境配慮型外装システムは外部環境の影響を遮断する性能だけでなく、状況に応じて積極的に室内環境へそれを取り入れる機能が必要とされます。これらを組み合わせることで室内環境の快適性と省エネ性を両立させることができます。
 

環境配慮型外装システムの分類

我々は環境技術である日射遮蔽技術や断熱技術、換気技術などの要素技術開発だけでなくLow-Eガラスなどの高性能な材料を活用しながらペリメーターゾーンの熱環境を向上させる様々な環境配慮型外装システムを開発しています。
Low-Eガラス+内ブラインドタイプ 外ブラインドタイプ エアフロータイプ ダブルスキンタイプ
室内側にブラインドを設置したタイプ。 室外側にブラインドを設置したタイプ。 窓面を2重にし、中間気層にブラインドを設置したタイプ。(機械換気を利用し中間気層内に室内空気を通気させる方式) 窓面を2重にし、中間気層にブラインドを設置したタイプ。(温度差換気を利用し中間空気層に外気を通気させる方式)

ダブルスキンシステム

このシステムは、現在国内において最も注目を浴びている環境配慮型外装システムの代表格です。我々はこのシステムの国内市場での普及を目指し、90年代半ばよりより開発を進め、2003年にシステムを構成する材料や部品等をすべて一体構造とした薄型のコンパクトタイプを開発しました。その後数多くのプロジェクトに採用され、それを支えるエンジニアリングとともに高い評価を得ることともに、現在、多くのプロジェクトに提案を行っています。

ダブルスキンシステムのメカニズム

 

3次元熱流体シミュレーション

熱環境性能評価実験