生活空間から都市空間まで、
時代に応え、未来を拓くYKK AP。

YKKグループと社会

従業員とともに

雇用に対するYKKグループの考え方

YKKグループでは、「自律と共生」をベースに年齢や性別、学歴等にとらわれず、実力や意欲に応じて任された役割において、社員一人ひとりが十分に力を発揮できる制度や環境づくりを進めています。

■ともに価値を創造できる「森林集団」の育成

社員一人ひとりが自律的に働けるよう、YKKグループは真に公正な人事制度の実現と人材育成に取り組んでいます。

社会の変化を見据えたキャリア形成支援

「働き方“変革への挑戦”プロジェクト」が始動

YKKグループでは、定年退職制度の廃止を将来に見据えた「働き方“変革への挑戦”プロジェクト」がスタートしました。
国内では少子高齢化による労働人口減少や公的年金の支給開始年齢の引き上げといった社会の変化を背景に、長く働き続けることが社会的要請になると同時に、働き方についての意識改革が大きな課題となっています。YKKグループでも、定年制度をはじめとする人事制度の見直しが急務となっています。
「働き方“変革への挑戦”プロジェクト」は、人事制度の改革はもとより、社員一人ひとりが自らの人生設計に合った働き方を主体的に選ぶことを主旨としています。会社側も、そうした多様な働き方を受け入れるために、真に公正な組織となる、すなわち、「公正な制度を、公正に運営していくこと」が一層求められます。
このような考えから、YKKグループでは以下3つの基本政策を実施します。

  1. 1.「公正」を基軸とした制度設計・制度運用
      年齢・性別・学歴・国籍にかかわらない人事制度
  2. 2.「仕事(役割)」による評価・処遇
      同一役割・同一成果・同一処遇の実現
  3. 3.自律:会社は自ら設計する“自分の人生”の一プロセス
      会社が提示した働き方を活用した自律型人生設計を奨励

これらの政策を通じて、人事制度のあらゆる面から年齢を判断基準とする制度運用を排除し、あらゆる社員に「均等な機会が与えられ、登用や給与といった評価や処遇が透明で公正な会社」を実現します。個々が自分にふさわしい働き方を選択することで、自律的に成長し、会社の成長により一層貢献していく、プラスの循環の拡大を期待しています。

再雇用制度(エルダー制度)から定年廃止への移行

YKKグループでは2005年度より60歳以上の社員を対象にした再雇用制度(エルダー制度)を導入してきましたが、2013年度からはそれを定年延長に切り替えていきます。そのため、2013年度から2025年度にかけて定年退職年齢を現在の60歳から段階的に65歳まで引き上げる計画です。

ダイバーシティ(多様性)に対応した職場づくり

YKKグループでは、あらゆる従業員が仕事において能力を十分に発揮し、長期的なキャリア形成ができるよう、多様な働き方を受け入れるための公正な制度設計を進めています。  たとえば、育児中の社員に対しては、最長で子どもが2歳の誕生日を迎えるまで利用することができる「育児休業制度」を設けるほか、「育児休業奨励金制度」の導入により男性の育児休業取得も促進しています。育児休業復帰後も、最長で子どもが小学校に入学するまで利用できる「短時間勤務」や「時差勤務」、小学校3年生まで利用できる「子育て看護休暇」などの制度が用意されています。現在の「育児休業制度」の利用者 は年間272名です。また、さまざまな両立支援とあわせて、社員一人ひとりに合った教育プログラムを実施しています。
 YKKは2013年度から、YKK APは2012年度からダイバーシティの企画・推進の専門部署を設置し、多様な人材の活用の推進(女性の活躍推進や障がい者雇用)に取り組み、働きやすい労働環境の整備をさらに進める方針です。

●誰もが安心して働ける職場づくり(YKK六甲)

YKKグループの障がい者雇用比率は2012年度に1.96%となりました。印刷事業の特例子会社、YKK六甲株式会社では、徹底したバリアフリー環境を整備するなど、重い障がいのある方も安心して働ける職場づくりに取り組み、業務範囲の拡大を図っています。また、地域の障がい者施設を取材訪問し、施設に関する情報をウェブ等を通じて共有するなど、地域社会との交流にも積極的に取り組んでいます。


バリアフリーで災害時の安全性にも配慮した職場

 


パトライトが光るので聴覚障害のある社員にも地震の予兆を知らせることができる

モノづくりは人づくり

モノづくり技術の伝承

■技術研修室(YKKファスニング事業本部)

生産のグローバル化を背景に、海外工場の多様なニーズに対応できる、専門性と総合力を兼ね備えたグローバル人材の育成が急務となっています。そのような人材を育成するため、YKKファスニング事業本部では、2011年4月に社内研修組織を立ち上げ、社内専門家が講師となり各種研修を行っています。
モノづくりをグローバルに支える人材を育成するには、ファスニング製造の原理原則を理解した上での専門知識とスキルに加えて、製造工程全般に対する幅広い知識やマネジメントスキルを習得させる必要があります。そのために、社員の専門に応じた個人指導型のスキル習得研修と、技術基礎知識習得講習、工場マネジメント知識習得研修の3本柱で研修企画を実施しています。

 

技術研修室(ファスニング事業本部)
機械組立基礎研修

■保全道場(YKK AP)

近年、機械やその制御における技術の高度化と社員の高齢化により、保全技術の向上と伝承が必要になってきています。
 そこでYKK APでは、TPM(※)活動を通じた人づくりの一環として、保全技術を伝承し現場力の向上を図ることを目的とした「保全道場」を2008年の九州事業所から順次開設してきました。受講者のレベルに合わせたカリキュラムを設定し、保全技能のスキルアップとライン改善に活かせる技能が身に付けられるよう図られています。黒部越湖製造所では2011年にTPM優秀賞を受賞するなど、着実に成果が上がってきています。
※Total Productive Maintenanceの略。公益社団法人日本プラントメンテナンス協会によって1971年に提唱された概念で、「全員参加型の生産保全」を意味する。

 

保全道場(YKK AP)
空圧実習

■技能道場(YKK工機技術本部)

機械加工の自動化が進んでいる現在、加工・組立の基礎理論をしっかりと理解し実践できる人材の育成が重要な課題となっています。
そのため工機技術本部では、2009年度より加工・組立の基礎知識・技能について育成する場「技能道場」を開設し、モノづくりの技能伝承に取り組んでいます。主に新入社員など若手技能者・技術者を対象に、60歳以上の「エルダー社員」や「エキスパート社員」など卓越した技能を持つ指導者が育成を行い、創業以来の歴史の中で蓄積されてきた貴重な技能伝承を図っています。

 

技能道場(工機技術本部)
機械組立基礎研修

安全・健康に対するYKKグループの考え方

YKKグループでは国内外すべての拠点において、従業員が安心して働ける職場環境の実現を目指しています。全員参加型の多彩なプログラムにより、安全衛生の追求と健康の保持・増進に取り組んでいます。

■安心して働き続けられる職場づくり

社員一人ひとりが安全かつ健康に働き続けられるよう、YKKグループは安全な職場づくりに取り組んでいます。

労働安全衛生

労働災害ゼロ化に向けて

YKKグループでは、各事業所において労働災害ゼロ化に向けて取り組んでいます。  国内だけでなく、海外拠点においても災害ゼロ化達成に向けて、定期的な安全点検やリスク分析、工程の見直しなどを行っています。従業員一人ひとりに対しても、機器や化学物質の取り扱いに関する研修や応急処置訓練を定期的に行い、安全意識の向上に努めています。

近年では特に、労働現場における設備・環境の整備等安全対策が進んだことにより身近に災害を体験する機会が減少し、「何が危険か」、「どうなれば危険か」を直感的に把握し難い状況となっています。また、経験の長い従業員では「慣れによる油断」、「心身の衰え」などから被災につながるケースが増加してきています。このような現状を踏まえ、労働災害防止対策の柱として各事業では危険体感教育を導入して「危険」に対する感受性を高め、適切に対応できる能力を養っています。実際の機械などを使用して労働災害を模擬的に「見て・聞いて・感じる」ことにより、日常作業の中にも常に危険となる作業が存在していることを確認できます。

さまざまな教育機会を通じて危険感受性を向上させ、「労働災害ゼロ」へ向けて取り組みを推進していきます。

 

労働災害ゼロ化に向けて
黒部事業所「危体塾」

 

労働災害ゼロ化に向けて
ギア巻き込まれ体感機

 

労働災害ゼロ化に向けて
東北事業所「体得館

 

■「危険体感塾(危体塾)」参加者のコメント

  • “ 巻き込まれていく割箸が自分の指と重なり恐怖を感じた。指だけでなく腕までも持っていかれ、命を失う危険性があると感じた。”
  • “ 有機溶剤・粉塵爆発は普段、仕事の中でなかなか危険予知しにくい。日頃からの5S活動が重要だと感じた。”
  • “ 機械の保全・点検時等には必ず機械を停止させ、決められた手順をしっかりと守ることの大切さを確認できた。”
  • “ 過去にヒヤリとした経験があったので、改めて危険性を実感することができた。”

持続的に働き続けるための健康

YKKグループ各社において持続的に働き続けるための健康づくりに取り組んでいます。
定期的な健康診断の実施やインフルエンザ等感染症の予防接種に加えて、生活習慣病予防やメンタルヘルスの観点から、地域のマラソン大会や社内のスポーツ活動などへの参加を推奨しています。 

健康づくりのためのスポーツ活動

健康づくりのためのスポーツ活動
サイクリング活動(YKKポルトガル社)

 

健康づくりのためのスポーツ活動
蘇州金鶏湖マラソンへの協賛・参加(蘇州YKK工機会社)

■海外拠点での取組事例

  • 予防接種(インフルエンザ、デング熱、その他感染症)
  • 社内クラブ活動(サッカー、ランニング、ダンスなど)
  • 健康モニタリング、医師による定期的な職場巡回
  • ウェルネス(健康増進)プログラムの実施
  • 社内報・掲示板の健康だより
  • 職場での始業前体操の実施

災害リスク管理

震災対応

2011年3月11日の東日本大震災は、岩手県、宮城県、福島県の東北3県に甚大な被害をもたらしました。YKKグループでも、東北事業所が被災し、長期間の操業停止を余儀なくされました。
YKKグループは震災以前からも、建物の耐震補強、緊急地震速報システムの導入、定期的な避難訓練などを行ってきましたが、今回の経験を踏まえ、初動対応マニュアルの全社的な見直し、耐震化計画の策定と実施、事業継続計画(BCP(※))の策定などの新たな対策を現在進めています。特にBCPに関しては、「人命保護」を最優先に、「資産保全と業務継続」と「地域貢献」を加えた3つを基本方針としながら、事業所ごとに検討・推進していきます。

※BCP: Business Continuity Plan

 

労働災害ゼロ化に向けて
地震体感訓練(地域の方も参加)

●防災活動を通じた地域貢献(ドイツ、トルコ)

YKKグループの海外各社では、地域の事情に合った独自の防災活動が実施されています。これらの中には、地元企業などと協働して地域の防災に貢献した例もあります。
 たとえば、ドイツ・ヴッパータール市に拠点を置くYKKシュトッコ社は、市の環境当局が主催した「重大事故」(ドイツ連邦排出規制条例に規定される重大な漏えい事故)を想定した拡散シミュレーションに地元企業とともに参加し、地域における化学物質流出リスクの検証に貢献しました。
 また、YKKトルコ社は、英国の小売大手とトルコ地震財団とが共同で企画した防災トレーナー研修プログラムに社員を派遣し、その社員がプログラム終了後にYKKトルコ社の社員295名に対して防災研修を行いました。

※BCP: Business Continuity Plan

 

労働災害ゼロ化に向けて
YKKトルコ社での防災訓練