生活空間から都市空間まで、
時代に応え、未来を拓くYKK AP。

生物多様性の評価低炭素・循環型社会の実現

生物多様性の保全

YKKグループにおける生物多様性の理解促進

 YKK APはYKKと共同で、事業活動における生産や土地利用が生物多様性に与える影響を把握するため、「YKKグループ生物多様性影響評価マニュアル」を作成し、国内主要生産拠点の評価を実施しています。今後は評価結果の向上を目指した取り組みを各拠点で行っていきます。
 また、従業員の生物多様性への理解向上を目的に「YKKグループ生物多様性ガイドブック」を作成し、それを活用しながら、今後も生物多様性への理解を深めつつ、保全に努めます。

「かんたんHEP」を用いた緑地評価

ホタル放流の様子

 黒部事業所では黒部川扇状地の自然を再現しようと、近隣の山野で樹木の種子を集め「ふるさとの森」「ふるさとの水辺」を2008年に造成しました。ふるさとの森・水辺は順調に成長し、現在では希少生物をはじめ、様々な生物が生息しています。造成5年を迎えた2013年は、現段階での課題や今後の活用方法について、関係者一同で再整理しました。特に生物多様性向上に向けて、黒部川扇状地の代表的な魚であるトミヨや扇状地内での生息数が激減しているゲンジボタルやカワセミが生息できる環境を目指して、今後改修を進めて行くことにしました。また、改修にあたっては、生物視点で生息環境を評価する富士通エフ・アイ・ピー株式会社様の「かんたんHEP」(監修:東京都市大学 田中章教授)を用いたふるさとの森・水辺の評価結果を基に計画を立てています。その第一歩として、地元で採取したゲンジボタルが産んだ卵を孵化、育成し、2014年3月に約80匹を放流しました。今後の改修でさらに様々な生物の生息地となった時には、地域の子供たちの遊び場や、研究者の研究フィールドとして活用してもらいたいと考えています。

工場排水の影響調査

地元大学によるWET試験(採水)

採取されたアユカケ

 工場排水については、水質汚濁防止法や自治体で定められた排水基準を順守するため、YKKグループ独自の自主管理基準を用いた排水管理を世界中で行っています。
 特に中核拠点のある黒部事業所は、黒部川の恩恵により豊富で清浄な水に囲まれた黒部川扇状地に立地していることから、黒部事業所では水生生物調査による河川の汚濁状況の確認を10年以上続けています。水生生物調査は生息する水生生物(昆虫の幼虫等)から水質を判断する手法です。昨年は富山県内でも個体数が減少している絶滅危惧Ⅱ類のカマキリ(アユカケ)を採取しました。調査開始以来、評価結果に大きな変化はありませんが、徐々に河川環境が向上していると考えられます。
 また、排水の影響をさらに詳しく知るため、地元大学の協力を得ながらWET試験※1による評価も導入しました。本年度は、国内主要生産拠点でのWET試験実施を計画しています。

※1Whole Effluent Toxicity(全毒性影響評価):排水をひとつの混合物と捉え、藻類、甲殻類、魚類への影響を評価する試験

水使用量削減の取り組み

 YKK APは、水使用量の削減に取り組んでいます。
 海外・国内合わせた水使用量2013年度実績は、1300万㎥となり、総使用量は増加しました。しかしながら、水原単位(売上高当たりの水使用量)は、2010年に対して12%の削減となりました。今後も、工場内で使用する水を循環させることなど水使用量の削減に取り組んでいきます。

水使用量の推移(海外・国内 製造・営業)

社会・環境報告書2014