生活空間から都市空間まで、
時代に応え、未来を拓くYKK AP。

生物多様性への取り組み低炭素・循環型社会の実現

生物多様性の保全

YKKグループにおける生物多様性の取り組み

 YKKグループでは、生物多様性条約における国際戦略並びに第10回締約国会議(COP10)における戦略計画2011-2020と愛知目標を踏まえ、事業活動における生物多様性の損失を止めるための取り組みを進めています。YKK APはYKKと共同で、表1に示す活動をこれまでに行っています。2014年度は以下の内容について取り組みました。

■表1.生物多様性における国際目標とYKKグループの活動
生物多様性条約
国際戦略
2011-2020目標
(愛知目標)
日本行動目標
企業との関連性
これまでの活動
根本原因対処 目標1:普及啓発 啓発/教育の強化 エコキッズ探検隊等の教育実施
目標2:各種計画への取り組み 経済的な評価 -  
目標3:補助金・奨励措置 各自治体での戦略策定 -  
目標4:生産と消費 持続可能な事業活動のための方針策定、推進 環境方針に「自然共生社会」の文言記載、各種環境活動の推進、影響評価
人為的圧力の最小化と持続可能な利用の促進 目標5:生息地の破壊低減 鳥獣保護法の見直し等 -  
目標6:過剰漁獲の抑制 持続的な農林水産業の促進 -  
目標7:農林・養殖業推進
目標8:化学汚染低減 生息環境維持のための調査研究 WET試験、地下水研究
目標9:外来種防止 計画的な防除の推進 工場内の外来種駆除
目標10:脆弱な生態系保護 気候変動の生態学的許容値の設定と取り組み - CO2削減活動
状況の改善 目標11:保護地域拡大 陸域17%、海域10%の保全・管理 -  
目標12:種の保全 レッドリストの整備・保全 -  
目標13:遺伝的多様性の保全 植物遺伝資源保全に関するネットワーク構築 -  
恩恵の強化 目標14:生態系サービスの強化 SATOYAMAの推進 -  
目標15:気候変動対策 生態系の保全と緩和 CO2削減活動、植樹・緑地管理
目標16:遺伝資源利益の再分配 遺伝資源利用の監視 -  
国家戦略の推進と基盤強化 目標17:国家戦略の策定 国家戦略の見直し -  
目標18:伝統的知識の活用 伝統生活文化の再評価 -  
目標19:知識・技術の向上 生態系に関する科学的知見の充実 -  
目標20:人材・資金の確保 資源動因状況の把握 -  

黒部川扇状地の地下水調査

調査の様子

 富山県黒部市のYKKグループ各拠点では、黒部川扇状地の豊富な地下水を利用して製造を行っています。この地下水は、黒部川扇状地やその沖合で豊富に湧き出し、人間活動を始め、陸から海に至る動植物にとって欠かせない資源であるため、YKKグループでは適正な利用を目指して、調査及び保全活動を行っています。
 その一つとして、2011年より富山県立大学の協力を得ながら、地下水の調査を行っています。この調査では、地下水の水収支解析、涵養源の特定などを行い、将来的にも生態系ならびに地域住民の生活に影響を与えない健全な地下水使用量の把握を目指しています。

地下水の地中熱利用

地下水利用の例

 上述の調査結果より、地下20m以浅でも地下水が豊富にあり、また流速が早いことがわかりました。そこで、YKKグループではこの地下水の持つ高いエネルギーを利用した地中熱空調の導入を進めています。
 2012年にはYKKセンターパーク内の「丸屋根展示館」において、地中熱を利用した空調システムを実験的に導入した結果、電気利用量で31%削減することができました。これを受け、2014年度はYKK AP黒部製造所の事務所棟空調に導入、2015年度は、YKK AP黒部製造所押出ラインの事務所棟並びに黒部荻生製造所に建設するYKK AP R&Dセンターの空調にも順次導入していきます。今後も周辺地域への影響がないことを確認しつつ、利用拡大に繋げていきます。

IPMに基づいた緑地管理

ふるさとの森、ふるさとの水辺

 YKK黒部事業所では失われつつある自然の再生を目指し、周辺地域の山野から採取した種を使った「ふるさとの森」「ふるさとの水辺」を2008年に整備しました。これらは順調に成長してきましたが、一般開放している「YKKセンターパーク」内にあることから、病害虫対策が必要となりました。そこで、生態系へ影響の少ない緑地管理方法としてIPM(総合的病害虫管理:Integrated Pest Management)の考えに基づいた緑地管理方法を2014年度に策定しました。今後は、国内の各製造拠点を中心にこの手法を展開していきます。

ふるさとの森づくり

「生物多様性アクション大賞」入賞マーク

 YKK黒部事業所の「ふるさとの森」「ふるさとの水辺」では、樹木の生長と生息する生物の定期モニタリングを通じて、成長を見守っています。また、毎年8月には地域の小学生を対象とした環境教育や工場見学などを実施しています。
 これらの活動が評価され、2014年度に「生物多様性アクション大賞2014」の“まもろう”部門において入賞することができました。また、富山県からは「水と緑の森づくり表彰」をいただくなど、社外からも高く評価されています。

水使用量削減の取り組み

 YKK APは、全拠点で水使用量の削減に取り組んでいます。
 今中期(2013年度~2016年度)は、国内、海外全拠点の水使用量の把握と、水原単位(売上高当たりの水使用量)を2016年度までに2010年度以下にすることとしました。
 国内、海外拠点を合わせた水使用量の2014年度実績は12,251千m3となり、前年度より1,117千m3減少しました。また、水原単位も2010年度に対して18%の削減となりました。引き続き、工場内で使用する水の循環利用や節水への取り組みにより、更なる水使用量を削減していくことで、水資源の保全を進めていきます。

水使用量の推移(海外・国内 製造・営業)

社会・環境報告書2015