YKK AP

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時代に応え、未来を拓くYKK AP。

ニュースリリース

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2012年3月1日 企業情報

YKKグループ
2011年度連結業績と2012年度経営方針

1. YKKグループ
2011年度
連結業績
  • 第3次中期経営計画について

    YKKグループにとって、2011年度は第3次中期経営計画の3年目となります。本中期経営計画は2008年度のリーマンショックに端を発した世界的金融危機により先行きが不透明な厳しい事業環境の中で作成いたしましたが、「事業価値の確立」「ブランド価値の確立」をYKKグループの中期経営方針として掲げ、各事業方針に基づき遂行しております。工機については2010年度より「工機事業本部」から「工機技術本部」に位置づけを変更、「グループ本社」は2011年度より「YKK株式会社 本社」に呼称を変更し、取り組んでおります。

  • 事業環境について

    2010年度は、ファスニング事業、建材事業ともに事業環境が好転し増収増益でしたが、2011年度はファスニング事業と建材事業で明暗を分けました。
      ファスニング事業は、欧米日の景気低迷がとりわけアジア市場(加工輸出)に影響を与え、減収減益となりました。世界的な景気動向の不透明感から個人消費が一部の高級分野を除き全体的に低調に推移しました。加えて、昨年の急激な消費回復による需要増の反動で、アパレル流通在庫が調整局面に入りました。また、原材料(銅・綿花)の高騰により主要分野であるジーンズ分野の販売が低迷しました。
      建材事業は、堅調な市場環境とコスト削減が進み、増収増益となりました。国内は住宅ローン減税や住宅エコポイント、またフラット35sなどの刺激策により新設住宅着工戸数が増加傾向にあります。加えて、構造改革によるコスト削減も進み、2010年度に引き続き回復基調が継続しています。海外建材事業は地域により市場環境に違いがあり、米国ではリーマンショック後の建設市場が依然低水準でしたが、中国を中心としたアジア市場は堅調に推移しております。

  • 連結業績の推移

    YKKグループの2011年度売上高は5,490億円で、前年に対して42億円の増収、計画に対して307億円の減収、前年比100.8%、計画比94.7%となる見込みです。営業利益は、291億円で前年に対して33億円の減益、計画に対して71億円の減益、前年比89.8%、計画比80.4%となる見込みです。売上高営業利益率は5.3%で前年および当年計画を下回り、当期純利益は、169億円で前年に対して68億円の増益、計画に対して70億円の減益、前年比167.3%、計画比70.7%となる見込みです。

  • ファスニング事業

    ファスニング事業の2011年度売上高は2,168億円で、前年に対して143億円の減収、計画に対して195億円の減収、前年比93.8%、計画比91.7%となる見込みです。営業利益は296億円で前年に対して57億円の減益、計画に対して67億円の減益、前年比83.9%、計画比81.5%となる見込みです。欧州地域は高級分野向け販売が堅調に推移しましたが、一方でジーンズ分野向けの販売がグローバルベースで不調でした。アジア地域においては欧米日の景気低迷とアパレル流通在庫の調整局面となったことで、主に加工輸出市況の悪化をもたらし減収となりました。これらの販売ボリュームの減少に加えて、原材料高騰や中国等の人件費上昇の影響を、コストダウンや一部の顧客への価格転嫁で吸収しきれず減益となりました。

  • 建材事業

    建材事業の2011年度売上高は3,266億円で、前年に対して182億円の増収、計画に対して94億円の減収、前年比105.9%、計画比97.2%となる見込みです。営業利益は82億円で前年に対して43億円の増益、計画に対して17億円の減益、前年比210.3%、計画比82.8%となる見込みです。新設住宅着工戸数の増加傾向に加えて、製造供給拠点の再編や営業業務改革等の「第2次国内建材事業構造改革」の効果が反映されました 。

2. YKKグループ
2012年度
経営方針
○YKKグループ事業運営体制

YKKグループはファスニング・建材の両事業を中核とし、それを支える工機技術本部によるグローバル事業経営を基本としています。昨年の「YKKグループ経営方針説明会」にて発表しましたが、2011年6月の定時株主総会後にYKK株式会社とYKK AP株式会社に会長と社長が就任しました。この経営体制により、これまで以上に両事業が変化に即応したスピードある意思決定を行う体制を今後も整えてまいります。
 
  1. YKKグループ 2012年度 経営方針
    • 第3次中期経営計画の最重要ポイント

      本中期経営計画達成に向けての最重要ポイントを以下の2点とし、取り組んでおります。
      「売上が伸びない事業環境下でも利益を確保する体制づくり」
      「技術力の更なる強化」

    • 第3次中期経営計画の進捗状況

      本中期経営計画は、以下のシナリオに基づき策定いたしました。
      売上:前半2年は落ち込み、後半2年で回復。2012年度には2008年度レベルに回復
      営業利益:厳しい事業環境下、技術力の強化に注力することで確実に利益を出す仕組みを構築

      売上の回復が当初の見込みを下回る中、収益力の改善に注力し、2012年度は、中期計画で掲げた課題を確実に達成するように各事業が取り組んでまいります。

    • 工機技術本部について

      工機技術本部はYKKグループに共通する技術開発の中枢機能と位置付け、「事業を強くすること」「事業の主体性」を第一義として、ファスニング事業、建材事業とより一層の協働を目指してまいります。その重要方針として「事業の製造現場に適応する設備開発」「中長期視点での技術開発」を掲げております。具体例としては以下の5点です。
      1. ファスナー専用機械の開発     
      2. 窓専用ラインの開発
      3. 要素技術の深耕
      4. 材料開発・製造プロセス開発
      5. 分析・評価技術の深耕

  2. ファスニング事業 2012年度 事業方針
    • ファスニング事業 事業環境の変化への対応

      第3次中期事業計画としてファスニング事業では「商品・技術による事業競争力の強化」を掲げ、取り組んでおります。本中期経営計画策定時点において想定外だった問題に毎年直面し、目まぐるしく変化する社会情勢と事業環境に対応し続けている状況です。
        2012年度も欧州債務危機による世界経済の先行き不透明感やアジアにおける縫製シフトの影響などの変動要因がありますが、本中期計画で一貫して取り組んでいる「売上が伸びない事業環境下でも利益を確保する体制づくり」「技術力の更なる強化」に向け各種施策を遂行してまいります。

    • R&D体制の強化に向けた進捗状況

      「技術力の更なる強化」への取組みとして、2009年度から、顧客と近い拠点で商品開発を進めるR&D体制の強化を図ってきました。商品開発力の強化に向けて各地域ニーズに適合した商品・技術開発拠点の構築を目指し、2012年度末には640人体制、10拠点の開発体制を計画しております。

    • 「技術力の更なる強化」に向けた取組み

      高級ファッションブランド向けの「Hi-Fashion」、高機能スポーツアパレルや車両分野などの産業資材向けの「Hi-Function」、ファストファッション中心のカジュアル衣料顧客向けを主とした「Variation」、新興国内需や量販店向けなどの加工輸出市場に提供する「Low Price」と様々なファスニングの顧客をタイプ別に区分し、それぞれのタイプ別ニーズにあった商品をマーケティング・営業・開発・製造一体となって提供する体制で進めてまいります。
      <例>
      「Hi-Fashion」:EMEA地域(イタリア社R&D)で開発した高級ブランド向け新商品
         「EXCELLA®」
      「Hi-Function」:米州地域(USA社R&D)の有効活用による自動車内装シート表皮固定部材
         「QUICKFIT®」
      「Variation」:東アジア・ASAO地域を中心に多くのアイテムを開発
         金属調樹脂射出ファスナー「METALUXE®」
      これらは商品投入も堅調に進み、現在のところ想定通りまたはそれ以上に進捗しております。
      一方、「Low-Price」といったアジアを中心としたボリュームゾーンの顧客タイプにおいては対応に課題を残しており、更なるコスト競争力の強化・新商品/設備開発に注力する必要があると認識しております。

    • ファスニング事業 投資計画

      アジアを中心とした伸び行く市場における供給力強化のための重点投資を計画しております。2012年度投資総額297億円の57%にあたる170億円をアジア向けに計画(東アジアで73億円、ASAO地域で97億円)、特に大きな投資計画は「ベトナム社第2工場」の増設増築で、2012年12月稼働を目指して、現在、建設中です。

    • 2012年度 ファスニング事業計画

      2012年度事業計画の前提条件となる次年度事業計画レートは1ドル=75円、1ユーロ=100円、人民元=12.0円としております。ファスニング事業の2012年度売上高は2,166億円で、前年に対して2億円の減収、前年比99.9%としており、減収の主要因は円高による換算レートの影響です。営業利益は312億円で、前年に対して16億円の増益、前年比105.4%を計画しています。

  3. 建材事業 2012年度 事業方針
    • 建材事業 第2次国内建材構造改革

      建材事業の第2次国内建材構造改革において、2012年度は当初計画を上回る構造改革効果242億円を見込んでおります。製造供給拠点の再編は2009年度より開始しましたが、この1月に11ヵ所の再編が完了しました。新ライン開発では工機技術本部との協働による多品種少量ラインを構築しました。ロジスティクス改革はすべての輸配送を最適化し新物流管理システムが稼働しております。また、営業業務の構造改革においても大幅に改善いたしました。

    • 窓事業の基盤確立

      2012年度は埼玉窓工場のLow-Eガラス工場が稼働し、窓の生産効率が更に向上いたします。窓の基本形「Japan Standard」として、採用ビルダーより高い評価をいただいているAPW330・310はバリエーションを追加してまいります。これらの施策により2012年度は当初計画通り売上高101億円まで成長することを見込んでおります。

    • MADOショップ

      復興に向けて被災地に「MADOショップ」100店を展開いたします。被災地の住まいについて安心して相談できる“わが街の窓のお店”を開設、流通店が経営するMADOショップの出店を支援し岩手・宮城・福島3県で100店とします。またYKK APの直営モデル店を仙台・盛岡・郡山に3店舗を開設し、地域のMADOショップを全面支援いたします。

    • 海外建材事業の拡大

      建材事業は1976年より海外市場へ進出し、現地に根付いた事業づくりを進めております。2012年度にはYKK APマレーシア社が事業を開始し、海外事業展開は8ヶ国/地域、12社に拡大します。また、進出当時から事業規模は拡大を続け、台湾工場では加工工場を増築、深圳工場では押出機を1機増設する予定です。

    • グローバルファサード事業の確立

      シンボリックなデザインの超大型コンドミニアム「Reflections at Keppel Bay(シンガポール)」のカーテンウォール工事を完了いたしました。湾曲する建物は自らの重さにより建設中も傾きが変動し、それに追従する緻密な設計と高度な施工技術が求められました。今後も世界最高峰の物件に挑戦してまいります。

    • 「窓」の防耐火技術力の向上

      2012年1月に防耐火試験炉を増設し、「窓」の防耐火性能を強化してまいります。これにより、個別大臣認定への対応と防耐火技術力の向上を図ってまいります。

    • 2012年度 建材事業計画

      建材事業の2012年度事業計画は、以上の施策を遂行しつつ、増収増益に設定しております。売上高は3,513億円、前年に対して247億円の増収、前年比107.6%を見込んでおります。営業利益は155億円で、前年に対して73億円の増益、前年比189.0%を計画しています。

  4. 国内事業会社 定年制度刷新

    YKKグループは国内事業会社の従業員17,000人を対象に、再雇用制度を廃止し、定年延長制度へ変更いたします。現在60歳としている定年年齢を、2013年度より段階的に2025年度までに65歳に引き上げることを予定しております。これと並行して、真に公正な人事制度を構築し、社員の意識改革を進めるとともに、定年延長に留まらず定年制度そのものを廃止できる環境を整備してまいります。
  5. 2012年度 連結収支計画

    YKKグループ全体の2012年度収支計画は、売上高は5,750億円で、前年に対して260億円の増収、前年比104.7%を計画しております。営業利益は344億円で、前年に対して53億円の増益、前年比118.2%、売上高営業利益は6.0%、純利益は216億円で、前年に対して47億円の増益、前年比127.8%、ROAは3.1%で計画しております。設備投資額は前年を大きく上回る616億円を予定しております。

    2012年度は本中期経営計画の最終年度となります。オリジナルの中期計画とは乖離が生じていますが、この4年間、不透明な事業環境の中、確実に利益を確保してまいりました。YKKグループは新しい経営体制の下、2012年度も中期経営方針である「事業価値の確立」「ブランド価値の確立」に向けた不断の努力を続けてまいります。
     

以上


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