フレキシブルな間取りフレキシブルな間取り

かつては「間取り」といえば空間を「壁で仕切る」ことでしたが、最近では、住まいを数多くの部屋に分け過ぎることなく、大きな空間を暮らしに合せて自由に利用するという考え方も増えてきています。そうすることで生活動線を自由につくれたり、暮らし方の変化にも対応しやすいといった理由もあるようです。


特におすすめしたいのは、動く壁のような可動式の間仕切を活用して、空間の使い方をフレキシブルにすること。たとえば折戸タイプの間仕切なら、開口幅をほぼ全開にすることができるので、いつもは間仕切をフルオープンして家族全員がゆったりと大空間で過ごし、急な来客時にはさっと閉めて、生活感のあるダイニング部分を隠す、というような便利な使いかたができます。

折戸タイプの間仕切で、ふだんは小さく、来客時は大きく使えるLDK折戸タイプの間仕切で、ふだんは小さく、来客時は大きく使えるLDK

あるいは2人暮らしのご年配夫婦なら、ふだんは間仕切を閉じたコンパクトな空間で暮らし、子どもや孫が遊びに来た時には大開放、という使い方もいいでしょう。
間仕切を活かすことで、このように生活空間を動きあるものに変えられます。たとえばリビングの一角をL字型に間仕切って小空間をつくってみてはいかがでしょう。間仕切りをさっと閉めれば、集中して作業のできる書斎スペースとして使うことができます。あるいは、キッチンの背後の空間を大きく間仕切って収納スペースにしてみましょう。食器や食材など片付きにくいものがあっても間仕切りを閉めてかんたんに隠すことができます。家族構成やライフスタイルにあわせて自由な発想で考えてみましょう。

L字型の間仕切で、リビングの一角を書斎スペースに
間仕切を扉にしてストックルームに

家族のつながりを大切にする間取り家族のつながりを大切にする間取り

子どもを身近に感じ、夫婦円満で過ごすなど、家族のコミュニケーションを良好にするためには、間取りもとても大切です。
ポイントは、空間と空間をつなげることで顔を合わせる機会を増やすこと。たとえば、室内の窓(採光ユニット)を設置することで家族が互いの様子を感じやすくなります。会話の機会も自然と増えることでしょう。階段や吹き抜けには、半透明パネルの手すりなどを設置することで、視線が通りやすくなり、より家族の気配が感じられるようになります。

2階とつながる吹き抜け空間2階とつながる吹き抜け空間

子どもとのコミュニケーションの面でも、間取りは大切です。たとえばリビングと壁で仕切らずゆるくつながったキッズスペースをつくってみてもいいでしょう。出入口を半透明パネルや格子状の引戸や可動式の間仕切などにすれば、小さい子どもの遊び場としても目が届きやすいですし、学習スペースとしても、さりげなく見守りながら適度に集中しやすい空間をつくってあげることができます。


こうした間仕切は、ほどよい距離感のある間取りをつくるのにも役立ちます。ひとつの空間でも間仕切でやわらかく分けることで、家族が互いの気配は感じながら、気兼ねなく自分一人の趣味や好みの時間を過ごすことができます。

リビングから見守りやすい学習スペース
間仕切で仕切られた、ほどよい距離感のある間取り

自然の風と光を取り入れる間取り自然の風と光を取り入れる間取り

快適な家づくりのポイントは、屋外と室内とのつながりをじょうずにもたせることにあります。通風性や採光性をよくすることで、夏は涼風を取り入れながら湿気や熱気を外へ逃がし、冬はぬくもりを取り入れることで、快適な室内環境を保ちやすくなるのです。
そうした明るく風通しのいい家づくりは、家全体で考える必要があります。窓とあわせて室内にも通風性、採光性の高い建具を設置することが大事です。家の中はできるだけ壁で仕切りすぎないようにし、風と光の通り道をつくりましょう。吹き抜けがあると、高所の窓で風の流れをつかまえやすく、光もより入りやすくなります。

吹き抜けから室内窓で光と風を通すオープンなLDK空間吹き抜けから室内窓で光と風を通すオープンなLDK空間

壁の代わりに格子タイプの間仕切を設置すると、大きな窓から取り入れた風と光が部屋の奥まで届くようになります。また室内窓や通風・採光ドアなどを設けることにより、廊下や他の部屋にも風と光を送っていくことができます。


すべての部屋に光と風が入ってくるようにできれば一番ですが、間取りの都合上、窓を設けにくい部屋もあるでしょう。そんな部屋には天窓をつけるのもおすすめです。
天窓は通常の窓の3倍の採光効果があるといわれていますので、光の入りにくい部屋に小さな天窓をつけるだけで、十分な明るさが得られます。また、家の中では風は低所から高所に流れる性質がありますから、天窓は風の出口としても大変適しています。

格子の間仕切を通して光も風も部屋の奥まで抜ける
風の通りにくい個室には通風ドアを活用
天窓つきでジメジメしないランドリースペース

室内が広く見える間取り室内が広く見える間取り

家づくりにおいては、限られた敷地の中で、いかにゆとりのある間取りをつくるかに知恵を絞るものです。間取りを工夫することで、同じ大きさの家でも空間のゆったり感が違って見えてくるから不思議です。

格子の間仕切なら、リビングから階段室へと視線が抜ける格子の間仕切なら、リビングから階段室へと視線が抜ける

空間を広く見せる間取りの基本は、見通しをよくすることです。室内空間を壁や大きい家具などで遮らないようにします。マンションなども、個室の多い部屋割をリフォームで壁を抜き、大きなワンルームにする例も見られます。
一方で、生活空間としては、適度に囲まれているほうが落ち着いて過ごせるという面もありますので、適所に目隠しとして間仕切を設けるといいでしょう。たとえばキッチンとリビングの間に視線を軽く遮る格子タイプの間仕切を設置することで、居心地もよく開放感もあるLDK空間が生まれます。

都市の狭小住宅などでは、フロアの高さを半階分ずらして中2階や中3階、半地下などの空間をつくるスキップフロアも有効な手段です。目線に高低差が生まれ、体感する空間が広くなるためです。段差ができることで、壁や扉をつけなくても、自然に空間の仕切りができます。段差の端には半透明パネルの手すりをつけると安心で、かつ広々とした印象も保つことができます。

スキップフロアで空間を広く感じさせる

屋外を室内に取り込む間取り屋外を室内に取り込む間取り

広く「見せる」だけでなく実際に広くする方法もあります。屋外空間を、部屋の延長としてつなげてしまうのです。

デッキとテラス屋根を設置して、LDKとつながる生活空間をプラス。デッキとテラス屋根を設置して、LDKとつながる生活空間をプラス。

LDKと隣接する中庭やテラスにデッキを設置。デッキとフローリングをフラットにすれば、室内外がひと続きのような空間になります。デッキ空間には半透明樹脂パネルの屋根をつければ天気に左右されずにくつろぐことができ、生活スペースが広がります。敷地に限りがあり、すぐそばに街路や隣家がある場合は、正面に目隠しパネルのついた屋根をつければ、プライバシー面でも安心です。サンルームのように、自然の光や風を感じながらくつろげるプレミアムな空間になることでしょう。

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