秋の窓辺のヒント「効率の良い空気循環」 窓辺のヒント~快適・健康的な暮らし~
逃がしたくないにおい

1.部屋にこもったニオイを追い出すには

秋は食べ物がおいしくなる季節。次々出回る旬の味覚を堪能しようと、サンマを焼いたり、秋ナスやサツマイモをてんぷらにしたり、焼き肉をしたり…といった機会も多くなります。
そんなときに気になるのは、お部屋のニオイです。換気扇を回していたのに何日経っても魚くさい、ニオイが取れないというケースは多いのではないでしょうか。近年の住宅はどんな季節でも快適に過ごせるよう気密性が高くなっているため、ニオイがこもりやすいもの。さらにキッチン、ダイニング、リビングがひと続きになっている構造が多いため、どこかでニオイが発生すると広範囲に及びやすいといった問題もあります。

自分の家では慣れてしまって感じにくいだけで、人が生活している空間には、多かれ少なかれ必ずニオイが存在しています。置いてある食材、調理したときのニオイ、靴の革やゴムなどの素材、人間が出す汗や脂、ゴミ、カビ、雑菌、ペット、タバコ、お線香、芳香剤など、部屋にあるさまざまなものが発するニオイが混ざり合ったもので、その家オリジナルといっていいでしょう。また、湿気はニオイを強めてしまう原因の一つです。
あまり神経質になることはありませんが、調理後の「ふだんとは違うニオイ」は、やはり何とかしたいものですね。ただし芳香剤などの強烈な香りでごまかさないで、まずはこもったニオイをしっかり追い出しましょう。

逃がしたくないにおい

2.窓を利用して空気の流れを作る

調理で発生するニオイ対策では、コンロの上部に設けられている換気扇が威力を発揮します。近年はパワーのある換気扇や、24時間換気システムを設置している住宅も増えました。しかし優秀な換気扇でもダイニングやリビングまで広がったニオイまで吸い込むのは、なかなかむずかしいもの。そんなときは、窓を開けてみましょう。
窓開けによる換気は「汚れた空気を外に出し、新鮮な空気を取り入れる」ということ。とにかく窓を開ければいいというわけではなく、空気の流れを作る必要があります。1箇所開けるだけでは、ニオイが部屋の中にたまってしまいますから、最低でも2箇所の窓を、空気の「取り入れ口」と「逃げ口」ができるだけ対角線上になるように開けるのがコツ。また、空気の入り口となる窓は15cmくらい、出口は全開すると風の通りが良くなります。さらに複数の窓を開けると、空気がよどむ場所が少なくなり、効果的に換気ができます。
なお換気扇を併用すると換気効果が高まることもある一方で、位置によっては、換気扇から排出された汚れた空気が再び窓から入ってきてしまうこともあります。

窓を利用して空気の流れを作る
窓を利用して空気の流れを作る

※引き戸であればガラスを交差させて両側を開けるとより効果的です。
※高低差のある窓があるときは、両方とも開けましょう。

窓を利用して空気の流れを作る 窓を利用して空気の流れを作る

※引き戸であればガラスを交差させて両側を開けるとより効果的です。
※高低差のある窓があるときは、両方とも開けましょう。

3.窓が少ない部屋の換気は?

窓が少ない部屋の換気は?

狭い土地に立つ住宅やマンションなどでは、一部屋に複数の窓を設けられない、あるいは限られた位置にしか窓が作れないといった場合も少なくありません。近年は効率的に換気を行う機能を持たせた窓が登場しています。
ウィンドキャッチもそのひとつ。1枚の窓に二つの開口部を設け、さらに開口部の向きを調節することで、風の入り口と出口を確保したという優れもの。縦に広い通風口を付けたドア(通風ドア)や、換気に特化した窓(ダブルハング換気窓)などもあります。こうした商品を上手に利用してもいいでしょう。扇風機で風を送り込むのも一手です。 窓が少ない部屋の換気は? 窓が少ない部屋の換気は? 窓が少ない部屋の換気は?

4.窓開けによる換気は、結露防止にも

窓開けによる換気は、結露防止にも

窓を開けて空気を入れ替えると、嫌なニオイが追い出されると同時に新鮮な空気が入ってきて、気持ちよく過ごせるはず。また、少し寒くなって暖房器具を使い始めるとさらに空気が汚れやすくなり、室内の温度と外気温の差で結露が起きることもありますが、換気することでどちらも解消されます。ニオイがこもったときはもちろんのこと、ふだんから換気を心がけていきましょう。

換気をしたうえで、ニオイを吸着する性質を持つ「炭」を置いたり、ニオイを分解するスプレーを利用しても。またニオイは空気中にあるだけでなく、カーテンや家具、壁の表面にもしみついています。こまめに家具や壁を拭いたりカーテンを洗濯したりすることも対策に繋がります。

窓開けによる換気は、結露防止にも
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