春の窓辺のヒント「窓と春カビ」 窓辺のヒント~快適・健康的な暮らし~
カビの家出

1.春はカビ大発生にご用心

3月の声を聴くと冬の寒さも一段落して、春の訪れを実感する日がだんだんと多くなります。
春は、寒くて過ごしづらい冬とジメジメした梅雨の間にあるため、「心地良い季節」というイメージが強いですが、とくに春先は気候が不安定になりがち。暖房が必要なほど寒い日や、「菜種梅雨」という言葉があるように、菜の花が開花する3月末から4月にかけて雨の日が続くこともあります。

こうした冬戻りや長雨のために、お部屋の壁や窓ガラスに冬の時期以上に結露が生じ、冬の間は低く保たれていた湿度(空気中に含まれる水分の量の割合)が一気に高くなることも。
そこで注意しなければならないのが「カビ」。冬より気温も湿度も高い春の室内は、カビにとって繁殖しやすい絶好の環境になってしまうのです。

花の声が聞こえる?

2.「湿度」を意識した生活を

「湿度」を意識した生活を

春のカビ対策の一つ目のポイントは「湿度」。
住宅のカビは、湿度が60%以上になると繁殖しやすくなり、80%を超えるとさらに活動性が高まって一気に増えてしまいます。
カビを抑え込むには湿度は低いほうがいいのですが、40%以下になると目や肌、のどの乾燥を感じるだけでなく、風邪などの感染症の原因になるウイルスが活動しやすくなるため、快適な湿度の目安は40~60%と言えるでしょう。

お部屋に時計を置いている家は多いですが、温度計や湿度計はあまり見かけません。お気に入りのデザインの湿度計をひとつ置いて、湿度を意識してみましょう。
湿度が上がりすぎているようなら、換気をしましょう。2か所の窓を開けて空気の通り道を作ると、スムーズに換気することができます。

「湿度」を意識した生活を

3.掃除で「カビの養分」を一掃

掃除で「カビの養分」を一掃

カビが繁殖するには、食べカスやホコリなどの「栄養」も必要です。
カビはわずかな養分があれば繁殖することが可能なので、室内をこまめに掃除して汚れをしっかり取り除きましょう。
大掃除の時は、冬の間に結露が生じやすい窓の周辺を念入りに。すでに窓枠やサッシのゴムパッキンなどにわずかでもカビが発生していると、気温の上昇とともに一気に繁殖してしまうことになりかねません。

とはいえ北側の古い窓やもともと湿気の多い水回りの窓は、せっせと換気や掃除をしても結露とカビを防ぎきれないことも。そんな時は、結露しにくい樹脂窓や二重窓にリフォームする方法もあります。

掃除で「カビの養分」を一掃

4.欧米流「春の大掃除」で、梅雨の備えを

欧米流「春の大掃除」で、梅雨の備えを

日本は年末に大掃除をする風習がありますが、欧米などでは春から初夏にかけて「スプリング・クリーニング」と呼ばれる春の大掃除をするのが一般的。寒い冬の間は水を使った掃除や窓を開け放って換気をしながら掃除するのは辛いものですが、気温の上がってきた春なら気持ち良くお掃除できますね。
とくにカビの温床になりやすい浴室の排水溝や洗濯機の洗濯槽は念入りに。しっかり汚れを取り除いてカビ取り剤で除菌しておけば、カビが他の場所に広がりにくくなりますし、梅雨時から夏にかけて発生しやすい悪臭を防ぐことができます。

春のカビ対策を徹底し、ゆとりを持って梅雨の時期を迎えましょう。

欧米流「春の大掃除」で、梅雨の備えを
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