事業のグローバル展開

事業のグローバル展開

YKK APのつくるArchitectural Products(建築用工業製品)に求められるものは、それぞれの国や地域の気候や風土、文化によって異なります。それらのニーズに応えるため、現地に根差した事業運営を行うとともに、各国/地域での商品開発・製造にこだわっています。各社で積み上げている技術は日本のR&Dセンターに集約され、さらに各国/地域に水平展開することで、世界中で技術に裏付けられた価値創造を続けています。

日本、北米、中国、アジア地域を中心に
12カ国/地域
でのグローバルな事業展開

日本

日本

日本国内の事業は、戸建住宅の窓やドア、インテリア商品を提供する「住宅事業」、非木造の集合住宅やオフィスビルのカーテンウォールなどを提供する「ビル事業」、建物と外構のトータルコーディネイトを提案する「エクステリア事業」、そして産業分野を支えるアルミ形材を提供する「産業製品事業」を展開しています。
また日本だけでなく世界中の商品開発・製造のヘッドクォーターとして、製造・開発の技術の集積展開を図っています。

<中期成長戦略・ビジョン>

第6次中期事業方針である「商品による社会価値の提供とモノづくり改革の実現」に向けて、窓の高断熱化推進やビル改装分野の提案を強化しています。国の補助事業などにより今後さらにリフォームや改装の需要が高まることが想定され、リフォーム商品やガラスの生産設備の増強による生産能力の拡大にも取り組みます。また新設住宅着工戸数が減少傾向の中で持続的な成長を果たすため、新規事業やドメインへの挑戦も進めています。
さらにカーボンニュートラル実現に向けて「カーボンニュートラルプロジェクト」を発足し、技術ロードマップを策定しています。これらの技術は日本だけでなく、世界中のYKK APグループに展開していきます。

北米

北米

ビル用アルミ建材のビル建材事業、住宅用樹脂窓の住宅建材事業を軸に、商品を設計・製造・販売しています。環境政策をリードする断熱商品、甚大化するハリケーンやその他リスクに対応する安全対策商品、人手不足に有効なユニットカーテンウォールなど、地域特性に応える商品を展開しています。

<中期成長戦略・ビジョン>

YKK APアメリカ社は、第6次中期経営計画の事業方針として「北米建材リーディングカンパニーとしての地位確立」を掲げています。重点施策としてビル建材事業では、地域サービスモデルと設計力を生かした物件事業拡大に取り組みます。特に、西海岸エリアの戦略強化と中南部市場でのさらなる深耕、断熱商品の強化・拡販を進めていきます。エリーAP社では、YKK APアメリカ社との連携による顧客基盤の拡大に取り組みます。住宅建材事業では、商品戦略・製造基盤強化による収益体質強化および事業規模拡大を掲げ、既存6州でのさらなる深耕に向けて、6州内における未開拓エリアでの販売強化に注力します。同時に、主力商品のモデルチェンジとバリエーション拡充を行います。また、両事業の販売戦略を支える事業基盤戦略として、技術力向上、管理機能強化により事業展開のスピードアップとガバナンス強化をより一層図ります。

中国

中国

中国国内向けのアルミ・アルミ形材断熱商品の設計・製造・販売機能を持つYKK AP中国社、グローバル製造供給拠点として部品・カーテンウォール・窓商品を製造するYKK AP蘇州社、日本向け樹脂形材製造拠点であるYKK AP大連社と、それらを統括するYKK AP中国投資社により事業展開しています。

<中期成長戦略・ビジョン>

第6次中期経営計画の事業方針では「既存事業の成長加速と新規事業による事業拡大」と「持続的成長を支える製造供給体制の再構築」を掲げています。重点施策として、内需事業では中級市場への参入および改装事業における販売チャネルの拡大に取り組み、販売量拡大を目指します。そのため、特定デベロッパー向け商品をベースとした中級市場向け商品や、玄関ドアおよび室内間仕切り・網戸など、改装専用商品を拡充していきます。さらに、高級市場における競争力強化を目的として、高意匠をコンセプトとした大開口引き戸など、付加価値商品を開発・投入します。一方で、変化の激しい市場環境に対応するため、組織改革を行うことで体質強化を図ります。輸出事業では、部品・カーテンウォール・窓商品・樹脂形材のコスト競争力強化、物量変化に対応可能な生産体制の構築に取り組みます。

アジア

アジア

成長著しい市場として、台湾・インドネシア・タイ・インドに製造拠点を有し、各国/地域に合わせた商品展開とビジネスモデル構築を進めています。
例えばYKK AP台湾社では、大型台風が多く襲来する気象条件に合わせた高水密サッシを軸に、トップブランドの評価を得ています。施工協力業者の育成にも取り組み、施工品質のさらなる向上を図っています。
YKK APインドネシア社では、アジアにおける研究・製造の拠点として、インドネシア国内・アジア地域に向けたアルミ形材、アルミサッシを中心とする設計・製造・販売を展開しています。
そしてインドでは、ボルーカ社が主要ドメインであるアルミ形材の押出・販売事業に加え、高級集合住宅をターゲットの中心としたアルミ窓商品を展開しています。

<中期成長戦略・ビジョン>

YKK AP台湾社では、高級市場でのシェア拡大、中高級市場への参入、中部・南部エリアにおける増販、非居住分野の受注強化、改装事業の拡大を掲げています。主力商品シリーズのさらなるコストダウン、非居住物件への開発営業強化、改装新工法の提案、改装流通店の開拓を進めます。
YKK APインドネシア社では、ボリューム拡大のためのバー材販売チャネルの拡大と、2021年10月に発売した中高級市場向け商品「MADELA」で新たなビジネスモデルの浸透・拡大に取り組みます。地方都市、島嶼(しょ)エリアの開拓にも着手し、インドネシアでのさらなる浸透を図ります。
ボルーカ社は、第6次中期事業方針に「アルミ形材押出会社からアーキテクチュラルプロダクツカンパニーへ」を掲げ、インド南部エリアへの注力・深耕、価値提案商品の投入を通じてAP事業の基盤構築に取り組みます。高品質な商品の展開により生活環境の向上に貢献していきます。

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