ニュースリリース

YKKグループ 2018年度連結業績と2019年度経営方針のポイント

企業情報

1.YKKグループ 2018年度 業績

 YKKグループ連結売上高は7,735億円で前年比103%、計画比97%、営業利益は596億円で前年比101%、計画比91%、売上高営業利益率は7.7%となり、前年比0.2ポイント、計画比0.5ポイントの減となる見込みです。当期純利益は409億円で前年比106%、計画比81%となる見込みです。

(1)ファスニング事業 2018年度 業績

 ファスニング事業の2018年度売上高は3,378億円で前年比104%、計画比99%、営業利益は542億円で前年比103%、計画比100%となる見込みです。売上高はアジアにおける供給基盤強化と顧客需要の着実な捕捉や、米国や欧州での高付加価値品増販などにより増収となります。営業利益は中国・アジア地域を中心に増産対応や賃金上昇による労務費の増加、原材料単価の上昇、営業・開発体制の強化による販売管理費増加等の減益要因があったものの、販売ボリューム増加および操業度の向上に加え、コスト削減効果により前年に対して増益となる見通しです。
 2018年度ファスナー販売本数は前年比6.5億本増の101.8億本の見込みです。


(2)AP事業 2018年度 業績

 AP事業の2018年度売上高は4,300億円で前年比103%、計画比96%、営業利益は221億円で前年比100%、計画比83%となる見込みです。日本国内においては、窓の高断熱化に向けた樹脂窓とアルミ樹脂複合窓の拡販や、窓・玄関ドアとエクステリアのトータルコーディネイト提案の拡大、更に、断熱・耐震を軸とした開口部リフォームの需要創造に取組みました。また、ビルにおいては、防火個別認定品への対応準備を進めてきました。一方、海外においては、米国では建築市場が堅調に推移する中、西部地域での営業戦略を遂行してきました。また、中国では大手不動産開発市場への提案力強化によって受注を拡大し、台湾・インドネシアでは差別化商品の開発やアイテム拡充を進めました。その結果、国内・海外の連結業績は増収となり、営業利益は市況価格変動や原材料・資材価格高騰があったものの前年から微増の見込みです。

2.YKKグループ 2019年度 経営方針


(1)YKKグループ 第5次中期経営計画 全体方針

 第5次中期経営計画(2017年度~2020年度)では、「Technology Oriented Value Creation、『技術に裏付けられた価値創造』」という経営ビジョンの下、「商品力と提案力」、「技術力と製造力」、「人材育成」を最重要ポイントと位置づけ、営業利益率は8%以上、ROA5%以上の達成を目指して中期経営計画で掲げた取り組みを推進しています。


(2)YKK株式会社 2019年度 事業方針
 【ファスニング事業 2019年度 事業方針】
 事業方針として「Standardでの競争力強化」を掲げ、「より良いものを、より安く、より速く」お客様に提供することで「更なる量的成長」を実現し、2020年度ファスナー販売本数128.8億本を目指しています。「Standard」を最重要カテゴリと位置づける一方で、「Value Conscious」「BOP」などそれぞれのカテゴリにおいて商品とものづくりに事業競争力の強化を実現します。また、世界のファスニング開発体制の基盤をより一層強化し、地域に密着した商品開発により顧客要望にタイムリーに応えていきます。さらに成長市場であるアジアで供給基盤の一層の強化のための積極投資を行うなど、2019年度ファスニング事業総投資額は489億円(うち約36%の175億円をアジア極に投資)を計画しています。日本においても、昨年設置したジャパンカンパニーの営業部門を「地域軸」に再編するとともに黒部に「開発推進室」を設置し、黒部工場の一部建て替えやFA設備導入も進めて製造納期の短縮を目指すなど顧客サービスを更に強化します。 
 2019年度ファスニング事業の売上高は3,555億円で前年比105%、営業利益は584億円で前年比108%の計画となり、ファスナー販売本数は111.5億本(前年比110%、9.7億本の増販)を計画しています。
 
 【工機技術本部 2019年度 執行方針】
 ファスニング・AP事業の一貫生産を支える工機技術本部では、第5次中期執行方針として「基盤となる要素技術の強化と進化」を掲げ、2019年度は引き続き「スタンダードへの挑戦~『高機能』『低価格』の追求~」を目指しています。重点施策としてはファスニング専用設備・ライン開発における「ファスニング専用ラインの製造原価低減」、AP専用設備・ライン開発における「樹脂窓・アルミ樹脂複合窓製造ラインの改善・改良、進化」、また機械製造における「ものづくり力と生産管理機能の強化」、そして要素技術の深耕における「ロボット活用技術とデジタル化技術の推進」を行っていきます。

(3)YKK AP株式会社 2019年度 事業方針
 【AP事業 2019年度 事業方針】
 縮小する国内の新設住宅市場に対して、「高付加価値化と需要創造によるAP事業の持続的成長」を事業方針に掲げ、各事業・業務領域で重点施策に取り組んでいきます。
 国内住宅事業では、更なる樹脂窓化とトリプルガラス化をすすめ、窓の高断熱化を引き続き推進すると共に、商品の高付加価値化により暮らしに安心と快適性を提供します。エクステリア事業では商品力をベースにした販売強化、リノベーション事業では「大開口・耐震・高断熱」と「防災・防犯」をキーワードに需要創造による成長戦略を推進します。また、品質強化については、2019年度より品質本部を新設し、サプライチェーン全プロセスにおける品質確保を更に強化します。一方、海外AP事業では「基盤の再強化とターゲット市場の拡大」を目指し、米国・中国・アジア地域での販売を強化します。 
 2019年度AP事業(国内・海外)の売上高は4,471億円で前年比104%、営業利益は239億円で前年比108%を計画しています。

(4)YKKグループ 2019年度連結収支計画
 YKKグループ2019年度連結収支計画は、連結売上高は8,083億円、前年比104%、営業利益は615億円、前年比103%、売上高営業利益率7.6%、当期純利益は453億円、前年比111%、ROA4.5%を計画しています。設備投資額は前年並みの761億円を計画しています。

以上

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