YKK AP

モノづくりと施工

YKK APの商品は、つくるだけでは完結しません。住宅やビルなどに取り付けることで初めて機能を持ち、お客様に使用いただけます。つまり、商品そのものと同様に、施工が品質に大きく関わってきます。一方、施工技能者など建築に携わる人材は、少子高齢化により減少しており、人手不足は建設業界が直面する大きな課題となっています。YKK APはこうした社会課題を解決し、施工品質を一層向上させるために、人材育成や省力化などの取り組みを行っています。

FE(フィールドエンジニア)

社内資格制度で技術力を磨き、施工品質の向上に貢献

FEは施工現場の最前線で活躍し、事業に貢献している技術者です。生産本部生産技術部FTC(フィールドテクニカルセンター)に所属し、全国10支社14拠点41名体制で活動しています。各エリアでのプロユーザーを対象とした研修で技術指導を行い、最終品質確保、不具合防止教育を実施します。また、不具合が発生した場合には現場へ出動し原因究明を行うとともに、FTCや商品開発へフィードバックすることで商品改善にもつなげています。
FE職務に直結する国家・公的・民間資格は存在していませんが、技術者として技術力を磨くためには目標設定が必要不可欠です。そこで、2016年度に発足したFE業務改善検討会 教育ワーキンググループからの社内資格制度の発案を受け、2017年度より社内資格制度事務局を立ち上げ、基本構想や詳細を検討。2018年度から運用を始めました。2020年度までに初級8名、3級6名が合格。技術力を磨いたFEが、施工における安定した品質とサービスを実現しています。

共創・共働の拠点

課題や技術情報を共有し、施工品質の向上に生かす

課題の解決や施工品質の向上のためには、建築に関わるプロユーザーとの共創・共働が欠かせません。その拠点となっているのが「パートナーズサポートスタジオ」や「DO SPACE 上尾」です。2019年開設のパートナーズサポートスタジオは、プロユーザーが抱える課題を共有し、当社の技術や品質に基づいて解決方法を提案する施設です。DO SPACE 上尾は、エクステリア施工技能者の育成・レベルアップや施工技能の伝承を目的に2020年に開設しました。多様化する商品や技術に対し、高水準な品質を担保するための研修カリキュラムを開発・実行。また、経験豊富な施工技能者の伝承すべき技術を共有することで、さらなる施工技術力の向上を目指しています。
2020年度は新型コロナウイルスの影響で両施設へ来場いただくことが困難になりましたが、全国のプロユーザーを対象にオンラインによる活動をスタートさせ、技術情報や商品情報を積極的に提供しています。

パートナーズサポートスタジオの
技術ライブミーティング

エクステリア商品を対象にしたDO SPACE 上尾のオンライン研修

施工技能修練伝承塾

建設業界の課題である人材育成と技能継承を目指して

YKK APは、サッシ・カーテンウォール施工専門業者から構成される「YKK APグループ施工協力会」と共同で、2013年から「施工技能修練伝承塾」を開設しています。受講者はスタンダードコース、スタンダードコース2、スペシャリストコースの3段階に分かれた研修プログラムを2年ごとに受講。サッシやカーテンウォールの施工技能の習得には10年の実務経験が必要といわれますが、本塾は技能レベルに応じた3段階の研修により、最短6年で施工技能者を育成します。コロナ禍においても、実技の動画教材やVRコンテンツの作成に取り組んでいます。当社はこれからも施工協力会と共働し、建設業界の課題である技能継承と人材育成に取り組んでいきます。

施工技能伝承の様子
カリキュラム カリキュラム

施工の省力化

サポート治具により、省力化と安全かつ効率的な作業を支援

高断熱化や防火仕様などの高機能化によって窓の重量は大きくなっており、一方で、現場の施工技能者の高齢化が進んでいます。こうした状況に対応するべく、YKK APは運搬や作業の省力化が可能なサポート治具の開発も行っています。「組立サポート機KT001TM」は、吸着ポンプでガラスを吸着。作業者がガラスに触れることなく移動や組み立てができます。他にも、トラックの積み下ろし作業をサポートする簡易ハンドクレーン、ガラスの吊り上げや旋回を行う足場用吊り上げ治具などの重量物施工軽減治具を開発。これらの治具により工数の削減を実現し、施工・運搬の安全性の確保や効率化に貢献しています。

組立サポート機KT001TM

簡易ハンドクレーン

海外施工技能者への施工指導

世界各地で研修を実施し、高い施工品質を実現

世界で事業展開をするうえで重要なのが、商品品質を担保するための施工品質の維持です。そこで当社は、日本から社員や施工協力会の講師陣を海外の現場や研修所へ派遣し、施工指導・研修を行っています。日本と同様に施工請負のビジネスモデルを展開し、高級マンションにおいて高いシェアを持つ台湾では、現地の施工協力業者などで構成される施工協力会のメンバーが対象の「施工技能伝承塾」を2017年に開設。日本の施工技術や施工品質を伝える取り組みを行っています。また、システム販売が中心の中国では、深圳と蘇州に施工研修所を設置。顧客が抱える施工専門業者に研修を実施しています。同様にインドネシアでも施工研修を行うなど、現地の施工技能者の技術向上を支えています。

台湾での木楔工法実現場指導