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役員座談会 全社一丸で取り組むYKK APの「モノづくり」

社会課題の解決に資する商品を、必要とする場所に提供する―。「善の巡環」を具現化するために、YKK APの各部門が、日々挑戦を重ねています。副社長製造担当の松谷和男、副社長営業担当の山地慎一郎、副社長開発・品質担当の菅間信太郎の座談を通し、その一端をご紹介します。ファシリテーターは広報室長の河合知恵子です。



社会の要請に応えた
顧客目線のモノづくりを発信

9 産業と技術革新の基盤をつくろう17 パートナーシップで目標を達成しよう

河合:社会のグローバル化、IT技術の進歩など、社会が急速に変化する中で、開発・品質部門ではどのように商品開発を進めているのでしょうか。

菅間:IT化では、すでに電気錠「ス マートコントロールキー」をドアの6割に搭載するなど、業界でも進んだ取り組みをしています。2018年に発表したAIや顔認証システムを搭載するドアも、2020年の商品化に向けて開発を進めています。
一方、新設住宅着工戸数の減少や社会の高齢化に伴い、住宅から介護施設などの非住宅に、需要が移りつつあります。木材の活用も推奨されている。そこで木造非住宅に対応する商品の開発も急いでいます。
開発部門が今、中期で重視しているのが、顧客目線の「4つの品質」の追求です。4つとは「商品品質」「現場品質」「使用品質」「情報品質」。品質はもちろん、現場での施工のしやすさ、ライフサイクル全体での生活者の使いやすさ、その情報をしっかり伝えること。4つがそろうことで、高性能な商品を、多くの方に長く使っていただける。これは収益性を向上させると同時に、環境負荷の軽減という、社会の要請に応えることになります。

河合:環境負荷軽減や品質向上に貢献する開発部門の業務は、SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」との関わりが深いですね。さらに情報発信では、黒部に技術提案施設「パートナーズサポートスタジオ」ができました。

執行役員 副社長 開発・品質担当 菅間 信太郎

菅間:そうですね。プロユーザー様に直接、情報をご提供できるようになりました。「YKK AP R&Dセンター」や「価値検証センター」の技術者が直接ご説明することができるので、プロユーザー様も納得してくださるし、我々にとっても新たなテーマの創出につながっています。

河合:プロユーザー様との連携は、SDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」にも該当しますね。


窓事業を機に製造技術が進展
省人化と輸送CO2削減にも貢献

河合:次々に新商品が開発される中で、製造部門はどのような態勢でモノづくりに臨んでいるのでしょうか。

松谷:当社の窓やドアは年々高機能化が進み、種類も増えています。開発部門から出されたアイデアを基に、商品という形にするには、新しい要素技術が不可欠で、その開発も必要です。
実は、技術を高める契機になったのが、窓事業。もともと当社は窓の部材を供給し、建材流通店などのお取引先に組み立ててもらっていましたが、2006年から、自社工場で完成品の窓をつくり上げ当社が施工現場に搬入する窓事業を開始しました。受注生産で形も大きさもさまざまな窓を家1棟分、一つのラインで生産し、運ぶ。これが大きな技術革新につながりました。

河合:窓事業の生産拠点も、北から南に拡大していますね。

松谷:各地に工場を置くことで、需要地と生産現場が近くなり、物流のコストもCO2排出量も低減します。その工場も、YKK工機技術本部と連携してロボット化によるラインの省人化を進めています。
こうした施策を積極的に行えるのは、一つに、当社が素材から一貫して社内でつくっていることが挙げられます。基本的な構成材を自分たちでつくるからこそ、品質にこだわることができるし、コストも削減できる。工夫の余地も大きく、新しい商品を早く開発できる。一貫生産は当社の強みです。

河合:今回、事業のバリューチェーンとSDGsの紐付けを行いましたが、バリューチェーン全体で持続可能性に配慮していることがわかりますね。

取締役 副社長 製造担当(兼)生産本部長 松谷 和男

樹脂窓の普及を通し環境意識を喚起

13 気候変動に具体的な対策を

河合:窓事業に関しては、これまでのサッシから完成品の窓という新しい商材の販売で、営業部門が苦労したと聞きます。

山地:特に2009年に樹脂窓「APW 330」の販売を開始したときは、国内では寒冷地を除き樹脂窓についてほぼ知られておらず、数年間は伸び悩みの状況が続きました。
しかし、健康面や環境面からも、これからは樹脂窓の時代だと確信していました。そこでプロユーザー様に向けて、2012年から有識者を招いた樹脂窓と窓の断熱に関するフォーラムを、全国で開催。こうしたプロモーションを重ね、2009年時点で9%だった樹脂窓化率が24%にまで伸びました。
エンドユーザー様に向けては、既存の窓を簡単に高断熱窓に取り替えられる工法を開発。2010年に窓リフォーム店「MADOショップ」の運営を開始し、提供を始めました。「MADOショップ」は、「ニッポンの窓をよくしたい」という理念に賛同していただける会社とともに、窓を替えることでより快適な生活が実現できることを発信しています。その展開とともに、新築だけでなくリフォームでも窓の高断熱化を進めることができました。

執行役員 副社長 営業担当 山地 慎一郎

河合:高断熱商品の提供は、SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」をはじめとする、環境負荷低減への貢献にも当たります。

山地:窓事業開始直後は、なぜ当社が組み立てまで行うのか、疑問の声が上がりました。「職人の仕事が減るのではないか」と。しかし、実際に組み立てや物流の現場で人手不足が深刻化している現在、問題の解消につながっていると、お取引先にも喜ばれています。

※ YKK AP住宅用窓の出荷セット数に占める樹脂窓の構成比率


社会の課題を解決し
サプライチェーン全体で成長

08 働きがいも経済成長も

河合:当社は社内の人材育成にも力を入れています。博士号やMBA取得の支援、新入社員の育成を図る「3年一人前プログラム」など、制度もそろっていますね。

山地:はい。技術者を社内でしっかりと育てるのが当社の伝統です。

河合:「CS(顧客満足度)大会」も定期的に開催しています。一般的なCS大会と異なり、当社では、満足させる対象に、協力会社の方々や社員同士も含まれます。そこがYKK APらしさではないでしょうか。

松谷:窓事業を展開したことで、製造ラインの社員も、営業と一緒にお客様の困り事を解決するにはどうしたらいいか、考えるようになった。それが「CS大会」の盛り上がりにもつながっていると思います。

河合:確かに、部門間で連携することが多いですね。

菅間:新商品の開発でも、開発段階で製造や営業に入ってもらっています。つくりやすく売りやすいものでなければ、意味がありませんから。

河合:他の部門や協力会社など、他者の繁栄を当たり前のように考えられるのが、当社の文化であり、強みだと思います。SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」を包括する、働きがいある職場づくりにもつながります。
当社の事業活動には「善の巡環」の精神が貫かれていますが、今後は、SDGsという世界共通言語を活用し、これらの活動が持続可能なビジネスモデルであると発信していくことが求められています。商品の良さに加え、社員がそんな思いを持ってモノづくりを進めていることをより多くの方々に知っていただけるように、これからも頑張っていきます。

執行役員 広報室長 河合 知恵子

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