自然換気窓/EXIMA 31 サイドパス

SidePass

「EXIMA 31 サイドパス」は、2017年度グッドデザイン賞を受賞しました。 詳しくは、こちら

 

 

●性能表示は、JIS規格(JIS A 4702およびJIS A 4706)に準拠しています。
各性能は窓種や寸法、使用するガラスなどの条件によって異なります。

自然換気とは

換気の目的

室内の空気は、部屋の中にいる人や各種機器からの熱や蒸気などによって、次第に新鮮さを失っていきます。
新鮮さを失った室内空気と、新鮮な外気を交換することで、室内を快適に保つことが換気の目的です。

換気方法の種類

自然換気

自然の風を利用して行う「風力換気」や温度差による室内空気の上昇を利用した「重力換気」があります。窓などの開口部によって行います。

機械換気

送風機、または排風機を用いる強制的な換気です。
機械設備によって行います。

「自然換気」がもたらすメリット

機械を使わずに換気を行う自然換気は、電力の使用を抑えながら、室内の快適性を保つことができます。

省エネ・節電

機械換気の使用を抑える
自然換気により室内環境を維持して空調機使用を抑えます。
外気の温度が室内よりも低いときは外気を取り入れることで機械を使用せずに室温上昇を抑えます。

室内快適性の維持

室内環境の維持
外気を取り入れることで室内環境を維持します。
生産性の向上
外気を多く取り入れることで作業効率が向上します。
涼感を得る
適度な風を室内に通すことで涼感が得られます。

自然換気に最適な季節

平均気温が15~25°Cの時期を自然換気にふさわしい期間とした場合、 中間期(春、秋)の室外温度と室内温度の関係がポイントとなります。

毎月の平均気温の推移(例)

自然換気を促す設置方向

換気は空気の入口と出口を設けると効率的ですが、 自然換気に最適な時期の主な風向きを考慮し設置することで、より高い効果が期待されます。

月毎の主な風向き(例)

突風への配慮

自然換気を計画する際には、必要な換気量を得るだけでなく、突発的な強風などに配慮する必要があります。

風速について

室外では2日に1回以上の頻度で最大風速5m/s以上の風が吹いていますが、室内では1.0m/s以下の風速が快適な状態といわれています。

1年間の最大風速記録

(2016年4月1日~2017年3月31日の観測データ)

 

サイドパスとは

使い方と名称

「サイドパス」は、自然換気をするために、主に窓わきに設置する縦型の換気窓です。
スタンダードのV仕様、雨水浸入をがらりで抑制するRV仕様、強風を羽根で抑制するWV仕様をラインアップしました。

ラインアップ

サイドパス V仕様【自然換気】 RV仕様【自然換気+雨水浸入抑制】 WV仕様【自然換気+強風抑制】
断面
雨水抑制機能 無し 有り 無し
強風抑制機能 無し 無し 有り
換気量
(指数)
風速4m/s 100 35 52
風速9m/s 100 36 26

※各仕様条件あり

開閉操作

室内側ハンドルを操作することで、ワンアクションで同時に室外側パネルも連動して開きます。

ハンドル

パネル見付内に納まるコンパクトな形状の金属製ハンドルを採用。
閉鎖時にはフラットに収納され、すっきりとした意匠を実現します。

使用者の年齢や身体能力、および開口部の高さに合せてハンドル高さを自由に選択できます。

  • 掃き出し窓の場合
  • 腰窓の場合

組合せ例

サイドパスの設置は、換気の必要性に応じて単窓、連窓などさまざまなバリエーションに対応します。

  • 単窓
  • 連窓

 

サイドパスが実現する4つのポイント

建物用途を問わず調和する意匠

フラットパネル

閉鎖時は室内外とも枠見込内にフラットに納まるパネル形状ですっきりとした意匠を実現します。

ハンドル

コンパクトな形状の金属製ハンドルを採用。
閉鎖時にはフラットに収納されます。

FIX窓との連窓

サイドパスは必要な換気量を確保しつつ、コンパクトなサイズ感を意識した幅150㎜の設定です。
FIX窓等と組合せて大開口割付も可能です。

快適で安心な換気

パネル内に内蔵した網戸

網戸は内蔵のため、開放時も閉鎖時も常に防虫状態を維持します。閉鎖時には内外パネルでカバーされるため汚れにくく、またお手入れは室内側から簡単に行えます。

簡単にできるお手入れ(V仕様)

パネル開放時(V仕様)

配慮された安心寸法

サイドパスは多岐多様なすべての建物利用者に安全かつ安心に換気ができるよう配慮した寸法設計を行っています。

・落下防止への配慮
新生児の頭幅(およそ110㎜)よりも狭い、有効開口寸法が50㎜設定のため、高層ビルやマンションに安心して採用できます。
・防犯性への配慮

防犯建物部品基準よりも狭い、W150㎜設計のため、外部からの侵入を未然に防ぎます。

防犯建物部品とみなすことができる開口部条件
  • ①400㎜×250㎜ 長方形以下
  • ②400㎜×300㎜ 楕円以下
  • ③Φ350の円以下

室内への雨水浸入を抑制 【RV仕様】

降雨時の雨水浸入を抑制できる仕様です。室外側のパネルで正面からの雨水を切り、雨水浸入抑制がらりで斜めからの雨水を防ぎ、雨天時の換気を可能にします。

想定されるシーン

・使用者が不在となる一時的に使用される空間に(例:会議室 etc.)
・閉め忘れた場合の突然の天候変化に(例:ホテルの客室 etc.)

強雨の発生回数の増加

アメダスで観測した1時間降水量80㎜以上の短時間強雨の年間発生回数の長期変化でも増加傾向となっています。

■[アメダス]1時間降水量80㎜以上の年間発生回数

最近10年間(2007~2016年)の平均年間発生回数は、最初の10年間(1976~1985年)と比べて約1.7倍の17.9回に増加しています。(気象庁HP資料より)

■1時間降水量80㎜以上の雨とは

息苦しくなるような圧迫感があり、恐怖を感じる。
大規模な災害が発生する恐れが強く、厳重な警戒が必要な状況。(気象庁「雨と風」リーフレットより構成)

雨水浸入抑制機構

室外側のパネルで正面からの雨水を切り、雨水浸入抑制がらりで斜めからの雨水を防ぎます。

防水性99.99%

普段の生活のなかで身近に接することの多い気象情報を参考にしたYKK APオリジナルの基準を用い、RV仕様の防水性を確認しました。

  風速 散水
条件※1 10m/s 2ℓ /min・m2 ※2
目安 強風注意報 大雨警報、記録的短時間大雨情報※3

※1 実風散水試験は180分間を実施 ※2 120㎜/hの雨量に相当 ※3 地域により基準値は異なります

結果:防水性 99.99%
ただし、数滴の水の浸入あり(1時間あたり)

室内への強風・突風を抑制 【WV仕様】

強風時に室内へ取り込む通気量・風速を抑制できる仕様です。風速5~6m/s以上になると内部にある羽根が室内側へ動き、通気量・風速を自動調整します。

想定されるシーン

・ブラインドのばたつきや紙の散乱を防止します(例:オフィス、会議室 etc.)
・強風でも執務の集中を妨げない換気を実現(例:オフィス etc.)

風力階級と自然に与える影響との関係

(新・ビル風の知識 風工学研究所編より構成)

強風抑制機構

風の強さに合せて可動する強風抑制羽根が有効開口を狭めることにより、室内へ入る通気量・風速を抑制します。

強風抑制効果[シミュレーション]

室外風速8m/sの場合、羽根が強風を抑制することにより室内に取り込まれた風の速度は弱められていることがわかります。

  • WV仕様 室外風速3m/sの場合

  • WV仕様 室外風速8m/sの場合

【シミュレーション条件】
風向き:壁面に対し、平行に左→右方向
風速:3m/sと8m/s

 

サイドパス 施工例

ホテルへの設置RV仕様

想定されるシーン

・宿泊客がパネルを開放状態のまま、チェックアウトしても、室内が雨で濡れることなく、清掃時にも困らない。
・換気中、網戸により常に防虫ができるだけでなく、客室からの落下物防止にも配慮。

病院への設置RV仕様

想定されるシーン

・有効開口を制限した換気窓で安全性に配慮。
・病室の換気を看護師の方が常に気に掛ける必要がなく、安心して業務に集中できる。

学校校舎への設置RV仕様

想定されるシーン

・教室を移動しての授業中、不在となる一般教室での換気。
・災害時、防災拠点としての継続使用時の換気。

集合住宅への設置WV仕様

想定されるシーン

・室内干し等、換気をしながら外出したい場合。
・有効開口が狭いため、窓やベランダからの転落を防止。

公共施設への設置RV仕様

想定されるシーン

・就業時間外や停電・節電時等、空調停止状態での換気。
・災害時、防災拠点としての継続使用時の換気。

事務所への設置WV仕様

想定されるシーン

・突風や強風によるブラインドのバタツキや資料の飛散等を防止。

 

商品仕様

●性能表示は、JIS規格(JIS A 4702およびJIS A 4706)に準拠しています。
各性能は窓種や寸法、使用するガラスなどの条件によって異なります。

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