通風の利用
通風とは、自然の風を利用して居室内を換気・温度調整などを行うことです。
こちらでは、一次エネルギー消費量における通風の利用について、さらに実生活における通風の効果について、ご紹介していきます。
一次エネルギー消費量における「通風の利用」について
一次エネルギー消費量における「通風の利用」とは、該当の住宅に外気を通風できる経路を作り、夏期はその通風経路を利用することを前提とすることで、冷房負荷を減らせる仕組みです。
参照: https://webcatalog.ykkap.co.jp/iportal/cv.do?c=14300000&pg=4&v=YKKAPDC1&d=pro
通風の利用の評価方法
通風の利用を評価するためには、該当の床面積に対して5回換気※または20回換気以上の通風が認められる場合に限ります。
通風量については、WEBプロで提供される「通風を確保する措置の有無の判定シート」にて、通風の経路と各開口部の開口面積を入力することで計算が可能です。
通風を確保する措置の有無の判定シート0.06.xls (lowenergy.jp)
1回換気とは、該当の部屋の容積分と同じ外気量(m3)が部屋内に流入してくることを指します。
通風を創り出すための効果的な手法やメリット
ここでは、一次エネルギー消費量における評価には反映されないものの、実生活において風を取り込むことのメリットや、通風を創り出すための効果的な手法を紹介していきます。
●風の流れをつくるには「入口」と「出口」が重要
風の通る家
風の「入口」と「出口」になるように窓を配置することで、通風しやすい快適な家になります。
風の「出口」がない家
風の「入口」として大きな窓をつけていても、「出口」になる窓がなければ風は抜けません。
POINT
- 開ける窓は 1カ所より2カ所
- 二方向の窓を開ける
- 部屋の対角線で通風するとさらに効果的
●風を取り込む「入口」「出口」を上手につくる
その1:風をうまくキャッチする
風をキャッチ!
風が素通り
参照: https://www.ykkap.co.jp/consumer/satellite/products/articles/mado_textbook/wind/
積極的に風を取り込みたい部屋には「ウインドキャッチ連窓」がおすすめです。
窓がせり出して風を部屋の中に取り込むため、引き違い窓などに比べて部屋の中に風が入ってきやすくなる特徴があります。
その2:風をうまく追い出す
高い位置に窓があると通風がよりスムーズです。
屋根に窓を設ける「天窓」や、吹き抜けに設ける「高所用窓」が該当する窓になります。
このような窓を設ける目的としては、初夏や秋口といった外気が涼しく感じる季節において、通風を取り込むことで冷房に頼らずとも自然な涼しさを取り込むことです。
高いところでもかんたん開け閉め
高い窓や天窓でもリモコン操作で開け閉めできるタイプがあります。
参照: 建築物省エネ法に基づく 省エネ性能表示制度事業者向け概要資料|国土交通省
暖かい空気は比重の関係から高い位置にたまりやすく、冷たい空気は下におりていきます。
この空気の習性から夏場は高所に開閉できる窓があることで、吹き抜けなど高所にたまりやすい暖かい空気を外に逃がすことができます。
高所用窓の詳しい種類や使い方は、「高い場所にある 窓でもかんたんに 開け閉め」をご覧ください。
参照: https://www.ykkap.co.jp/consumer/satellite/products/articles/mado_textbook/useful/#section04
小雨程度なら、通風できる便利な窓
雨の日でも窓を開けて換気したいことがありませんか?
水が浸入しにくい開き方の窓をおすすめします。
開いた窓自体がひさし状になり雨が入りにくい
すべり出し窓
突出し窓
参照: https://www.ykkap.co.jp/consumer/satellite/products/articles/mado_textbook/wind/
大きく開閉せず内側に倒れるので雨が入りにくい
内倒し窓
ツーアクション窓