夏の窓辺のヒント「夏こそ注目!北側の窓」 窓辺のヒント~快適・健康的な暮らし~
涼しい場所を求めて…

1.近寄りたくない?!夏の窓辺

住まいを建てるとき、あるいはすでに建っているものの中から選ぶとき、「日照」は最も重視される条件の一つ。できるだけ明るい日差しを取り込み、ポカポカした部屋で過ごせるよう、南向きにこだわる人は少なくありません。

しかし南側や西側に大きくとった窓は、夏の暑い時期にはやっかいな存在。ガラスには強い太陽の光や熱が集中し、窓辺を中心に室内の温度を上昇させます。居心地がいいと思っていた南向きの部屋は、夏の到来とともにエアコンなしではいられないほど「暑くて近寄りがたい場所」になってしまいます。また「窓を開けてみたところで、気持ちのいい風は入ってこない」と諦めている人も多いのではないでしょうか。

エアコンをかけてみても効きが悪いので、電気代も跳ね上がり、お財布を直撃します。

涼しい場所を求めて…
風の通り道をつくる 風の通り道をつくる

2.風の通り道をつくる

そこでぜひ注目したいのが「北側」の窓。

住まいの北側は日照が悪く、湿度が高くジメジメしがちなので、居室ではなく納戸や物置、お風呂やトイレになっている場合も多いのでは。窓も、小さな窓が付いているだけ、あるいは大きな窓が付いていても雨戸を閉めっぱなしにしているお宅もあるでしょう。

夏場、この北側の窓を、南側の窓と同時に開けてみてください。南側だけ開けても空気の出口がないので熱気が室内にこもってしまいますが、北側を開ければ空気の通り道ができます。とくに日本の夏は南から北へと風が吹く地域が多いので、部屋や廊下を涼しい風が流れ、室温をかなり下げることができるのです。

この機会に、お住まいの地域の夏の風向きを確認してみてはいかがでしょうか。

参考:国土交通省 気象庁「過去の気象データ 風」2014 年、東京の場合

参考:窓のあるくらし(YKK AP)

風の通り道をつくる 風の通り道をつくる
夏は北側の部屋が過ごしやすい

3.夏は北側の部屋が過ごしやすい

北側の窓がそれ以外の方角の窓と大きく違っている点は、直射日光が当たらないということ。北側はなにかと嫌われがちですが、直射日光が当たらないことによるメリットは少なくありません。

夏でもそれほど室温が上昇することがない、というのがまず一つ。また日中、直射日光のあたる南側や西側の窓は、シェードやカ-テンなどで日光を遮断しなければ暑くてたまりませんが、北側の窓は必要ありません。目隠しが必要な場合以外は思い切り開け放ち、風とともに光も取り込むことができるのです。

隣家との距離や窓の大きさにもよりますが、夏場は北側の部屋なら、エアコンなしで戸外の風を楽しみながら心地よく過ごすことができるかもしれません。

夏は北側の部屋が過ごしやすい
北側の窓リフォ-ムのすすめ

4.北側の窓リフォ-ムのすすめ

北側には小さな窓しかない、明かり取りの開かない窓しかない、あるいは窓自体を設置していない住まいもあるでしょう。隣家の壁が迫っているなど、やむを得ない場合もありますが、北側がせっかく開けているのであればもったいない話。リフォームで、窓を「大きくする」「開くようにする」「設置する」ことが可能ですので、検討してみるのも良いかもしれませんね。

また、天窓は南側につけるものだと思われがちですが、夏場は暑くなりすぎてしまうこともあります。実は最も天窓のメリットが得られるのは、北側への設置。天窓の設置で光と風を上手に採り入れることができれば、今まで物置になっていた北側の部屋を居心地のいい空間に変えられるかもしれません。

【北側の窓 夏場のメリット】
  • 他の方角の窓と同時に開けることで、風の通り道を作れる
  • 季節や時間に関係なく安定した光量を得られる
  • 直射日光が当たらず日中でも室温の上昇がゆるやかで、暑くなりすぎない

暑くなる季節に向け、北側の窓を見直してみませんか?

北側の窓リフォ-ムのすすめ
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