家の中を介護しやすくしたい
今ある家をベースに、もっと使いやすく。
これまでずっと快適に暮らしていた家でも、家族の高齢化や病気などで身体の状態に不安を持ち始めると、いろいろなことが気になってくるものです。手前に開くドアの扉を邪魔に感じたり、思わぬ場所で転倒しないかと不安に思ったり、浴室での事故が心配になったり。
今ある家の間取りを大きく変えられないとしても、ポイントを押さえたリフォームで家の中をバリアフリーに。暮らしを快適に変える方法があります。
手すり設置のポイントは?
手すりの設置は、まず階段や出入口の段差の付近など、足をつまづきやすそうな場所から考えましょう。玄関やトイレなど立ち座り動作のある場所にはI型やL型の手すりを。廊下にも手すりがあると歩行動作がぐっと楽になり、足腰への負担もやわらぎます。歩行介助する場合でも、一時的につかまってもらえる手すりがあると、とても助かります。
壁に下地補強がない場合でも、後付用のベース材を用いてどこへでも設置できるので、身体の状態の変化に応じて、必要な場所へ補う感覚で設置しましょう。
玄関の土間には手すりとあわせて椅子やベンチを設置しておくと、靴の脱ぎ履きや車いすへの移乗などの際に負担軽減になります。
かんたん施工でバリアフリーの引戸に変身。
ドアは開け閉めの際に体の前後移動が大きいため、高齢者に負担になることも。引戸に替えれば、ドアのように一歩下がって開ける必要がなく、開いた扉を手で押さえる必要もないので、歩行介助時や車いすでもスムーズに通過できるようになります。
引戸に替えるといっても大がかりな工事は不要。ドア扉を外し、壁に上吊りレールを設置するだけの「アウトセット引戸」がおすすめです。上吊り式なので床面の段差をなくすこともできます。
同じ間口でも大きく開く連動引戸に。
車いすの方でも暮らしやすい家にするためには、出入口の開口幅を見直すことが大切。たとえば引違い戸から3枚連動引戸に替えることで、同じ1間サイズでも間口をより広くとることができ、車イスでも楽に通れるゆったり開口幅にすることができます。
連動引戸は上吊りタイプで床面はノンレールのため、段差の解消にもつながります。また、扉がワイヤーで連動し、軽い力で簡単に開け閉めができます。
浴室には万が一の対策を。
浴室の出入口も、前後に開くドアタイプは何かと不便です。折戸にかえれば、開口幅を変えずに、開閉動作が楽になります。
扉が内開きの場合、浴室内で人が転倒するなどして体で扉をふさいでしまい、外から開けられなくなることも考えられます。万一の時に取外しできる「ドアリモ 浴室ドア」がおすすめです。
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