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自然環境の豊かな住宅地に建つK様邸。
この家に住まうのは、ご夫妻+8歳と5歳になる2人の男の子。
建築やインテリアにくわしいご夫妻が、
窓の配置や間取りを工夫してつくり上げた
住まいの魅力を2回にわけてご紹介します。
その前編にあたる今回は、
奥様に心地よい空間づくりの秘訣をうかがいました。
風に揺れる緑が心地よい、
家族にやさしい室内空間
― 家づくりをするにあたって、どんな住まいが理想でしたか?
希望したのは、型どおりではなく、暮らしや家族の変化に対応できるポテンシャルの高い住まいです。特に、家づくりをしていた頃は、まだ子どもが小さかったこともあり、家事をしながらすぐ近くで遊んでいる様子が見守れるようにLDKをひとつながりの空間にして、その中心にオープンキッチンがある開放的な家が理想でした。
― 間取りの特長を教えてください
ワンフロアの2階は、リビング、ダイニング・キッチン、階段コーナー、ワークルームという4つのブロックから成り、それぞれが凸凹しながらつながっています。面積としてはそれほど広くはありませんが、さほど窮屈さは感じません。きっと天井が高いからでしょうね。実は、ダイニング・キッチンの天井高は約6mもあるんです! というのも、いずれダイニングとキッチンの上部に3階を増築して、子ども部屋を2部屋つくるという将来的なプランがあるためです。
すでに3階の図面も手もとにあるので、あとは増築の時期をいつにするかですが、この家に住む中で今の高い天井高に愛着がわいてしまったので、3階をつくるのがもったいない気がして(笑)。近い将来、増築するか、あるいはほかの土地でもう一度家づくりをするか、今の暮らしを楽しみながら家族の未来を考えているところです。
― 住まいの中のお気に入りのポイント、場所はどこですか?
やっぱり2階のひとつながりになったLDKですね。
コロナ禍の今は、共働きのわが家も夫婦揃って在宅ワーク。私はもっぱらダイニングで、資料の多い夫は奥のワークスペースで仕事をしていますが、子ども部屋がまだないので、小学生の長男は帰宅するとリビングでテレビを見たり、ダイニングで宿題をしたり。休日も家族みんなが同じ空間の中で過ごしています。そんな中で、部屋の窓辺に置いた観葉植物の世話をしたり、ダイニングの窓から、東京スカイツリーを眺めたりしながら、おうち時間を楽しんでいます。
ダイニングの窓からひょっこり見える東京スカイツリー!
― ダイニングやリビングには、「たてすべり出し窓」を採用されているのですね。
建築家の方と相談して、わが家のほとんどの窓は「たてすべり出し窓」にしました。見た目も機能もとても気に入っています! 室外側にすべり出しながら縦方向に開くこの窓は、開口面積こそ広くありませんが、その分、吹く風を室内に効果的に取り込めるのが魅力です。リビングには2つ並べて、逆観音開きになるように設置したことで “ウインドキャッチ効果(風の流れを作り出す効果)”がより高まりました。すーっと入ってくる風が心地よいので、春や秋は窓を開けて風を楽しみながら暮らしています。
また、網戸はすべて「クリアネット」という網目の細い商品を採用したのですが、そのおかげで景色がクリアに見え、風通しもとてもいいです。お掃除もしやすいですね。
― 吹き抜けのリビングは、お子さんの遊び場でもあるのですね
以前住んでいた賃貸マンションは典型的な2LDKで、子どもたちがのびのび遊ぶ空間があまりなかったのですが、この家は2階をワンルームにしたことで、目の届く場所で自由に遊ばせることができます。また、リビングの梁にブランコと吊り輪をつけているので、家にいながら公園のような遊び方ができるのも特長です。子どもたちが見せてくれるアクロバットな技に、日々の成長を感じています。
― インテリアのこだわりも教えてください
天井からリプサリスやペペロミアといったグリーンを吊したり、壁面を好きな小物でコーディネイトしたり……。空間の中に自分らしさをプラスして楽しんでいます。特に、ダイニング壁面の時計は、海外製のムーブメントに自分で選んだ文字盤を組み合わせてつくった、こだわりのアイテムです。
― 休日は、どんなふうに過ごされていますか?
河原や大きな公園が近所にあるので、お天気のよい日は家族で出かけて、テントを張ってランチをしたり、フリスビーをしたり、プチ・デイキャンプを楽しんでいます。
家では、夫が子どもたちに「お絵かきワークショップ」を開くこともありますね。まず夫が息子たちの大好きな恐竜を線画で描いて、その絵に子どもたちが色鉛筆で彩色するんです。最近では、子どもたちが恐竜図鑑にトレーシングペーパーをあてて、自らなぞって絵を描くことも。家具をあまり置いていないリビングは、子どもたちの自由な活動スペースにもなっています。
心地よい暮らしのディテール
趣味として、20年ほど前からピンバッジをコレクションし始めたという奥様。その数はざっと1000個以上! なかには愛知万博のイタリア館で購入した貴重なものも。
ご主人はデザインブックを多数所有。「プロダクトデザインのほか、服飾、建築、写真、グラフィックなどジャンルは様々。すべて1階の書庫にしまっています」。
緑の観葉植物が好きだというお二人。家の中を移動したり、食事をしたりしながら、ふと目に入る緑に癒やされている。
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※この記事は、2021年6月26日の取材に基づいた内容です
※YKK APよりお客様に依頼をし、頂いたコメントを編集して掲載しています