2.窓から得られるリラックス効果
調観光地のホテルや旅館の大浴場では、風景をセールスポイントにしているところもたくさんあります。最近では一般の住宅でも、見晴らしのいい2階や庭に面して開放的な浴室を作るケースが増え、「浴室の窓の外に坪庭を設ける」といった工夫も多くみられるようになりました。
お風呂はただ体を洗えればいい、お湯に浸かって温まれればいいというのではなく、リラックスも大事。窓を通して視覚的なリラックス効果が加えられれば理想ですが、現実は浴室の窓を開けても目の前に塀が迫っていたり、入浴中は外からの視線が気になって開けられなかったりという浴室がほとんど。
そんな浴室には、窓の張り出し部分に観葉植物を置いてみてください。湿度の高い浴室向きの植物や、手のひらにのるくらいの小さなサイズなど、窓にほんの少しグリーンがあるだけでホッとした気持ちになるものです。
3.冬でも窓を開けてしっかり換気を
窓がある浴室の最大のメリットは、何と言っても換気がしやすいこと。浴室は毎日のようにバスタブにお湯をためたりシャワーを流したりしているため、完全に乾くことがありません。しかも北側などの日当たりの悪い場所にあることが多く、ジメジメしがちに。しっかり換気しないと、カビだらけになってしまいます。温度と湿度が高い夏場はもちろんのこと、冬でも換気を欠かさないようにしてください。
浴室に設置されている換気扇を回すのも効果はありますが、窓を開けることで効率的に電気代もかけずに換気ができます。ポイントは窓だけでなくドアも開けて、風の入り口と出口を作ること。2か所を開けておくだけで、風は自然に流れていきます。お風呂のドアは下に換気用の細長い隙間が開いている製品が多いので、こうしたタイプのドアなら開けなくても風の通り道を作ることができます。
4.ヒートショック現象にご用心
寒い日に冷え切った脱衣所で衣服を脱ぎ、震えながらお風呂に駆け込む――。そんな習慣はありませんか?冬場の寒い脱衣所や浴室で注意したいのが「ヒートショック現象」。寒い環境に移動することによって血圧が急激に変化し、心臓発作や脳出血などを引き起こします。
脱衣所や浴室、トイレなどの短時間しか使わない場所を暖房する習慣があまりありません。ヒートショック現象を防ぐには、居間と脱衣所と浴室の温度差をできるだけ小さくすることが大切。脱衣所や浴室に暖房機を置き、入浴前に暖めておけばヒートショックを予防できるだけでなく、快適に過ごすことができますよね。
またふだんから脱衣所や浴室の室温をできるだけ下げないように、断熱性の高い二重窓にするなど窓辺のプチリフォームもおすすめです。
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■窓と健康 第4話「 ヒートショックと窓」