窓の防犯性を高めたい
戸建住宅では半数以上が窓からの侵入。
対策は「泥棒に嫌われる窓」にすること。
二重窓にしたり、ガラス破りに強いガラスを選ぶことで侵入を諦めさせる窓に。また、シャッターや雨戸、面格子の取り付けも効果的です。

窓の防犯が重要な理由
泥棒の侵入経路は、戸建て住宅の場合、半数以上が窓からの侵入です。侵入者にとって「掃き出し窓」が最も破りやすいと言われています。
侵入手口としては、「カギの開いているところ(無締まり、鍵のかけ忘れ)からの侵入」に次いで多いのは「ガラス破り」です。
カギが閉まっていても、ガラスの一部を破り、そこから手を差し入れてクレセントを回して解錠してしまうのです。 このようなデータから、窓の防犯対策がどれほど大切かということが分かります。

出典:住まいる防犯110番「みんなで侵入犯罪に強いまちづくり・住まいづくり」
侵入盗犯の7割が5分以上要すると侵入をあきらめ、10分以上かかるとそのほとんどはあきらめる確率が高いというデータがあります。
しっかり鍵をかけることに次いで、時間がかかりそうだと思わせターゲットにされにくくすること、侵入に時間をかけさせ侵入をあきらめさせることが窓の防犯ポイントです。

出典:(財)都市防犯研究センターJUSRIリポート
侵入をためらわせ、手こずらせ、諦めさせる窓とは。
ガラス破り対策として割られにくい窓ガラスにしたり、開けづらいクレセントや補助錠をつけることが有効です。
また、そもそも狙われにくい窓にするための工夫も大切です。内窓をつけて二重窓にしたり、シャッターや雨戸、面格子をつけることで、侵入をためらわせるとともに、実際に侵入しようとしても破壊に手間取るため、途中で侵入をあきらめさせる効果も期待できます。
また商品を選ぶ際は、CPマークがついた防犯性が高いものがおすすめです。

CPマークとは
侵入に対して5分以上の耐性が認められている商品は、「防犯建物部品」として「CPマーク」がつけられています。防犯対策の目安にしてください。
※CPマークは「侵入に5分以上かかれば7割の窃盗被疑者があきらめる」という調査結果を元にして、平成14年11月25日に官民連携の会議体、官民合同会議が定めたものです。あらゆる状況で5分以上の侵入を防ぐ性能を保証するものではありません。

窓周りの防犯リフォーム例
割られにくい窓ガラスに交換する
ガラス破り対策として「安全合わせ複層ガラス/防災安全合わせ複層ガラス」が有効です。2枚のガラスの間に中間膜をはさんであるので、ガラスを破壊しようとしても、ヒビが入るだけで割れにくいという効果があります。
特に、昔からの単板ガラスを使っている場合は窓ガラスの交換をおすすめします。

面格子をつける
面格子をつければ、物理的に窓を守ることができます。
防犯を重視するなら、通常のドライバーでは取り外せないねじ(ワンウェイねじ)や、ねじを隠すブラケットカバーがある商品を選びましょう。
また、窓の開き方によっては開けられなくなることを考慮して設置しましょう。

窓シャッターをつける
シャッターにより窓を物理的にガードできると、より安心です。
しかし、開け閉めが大変そうで、部屋が真っ暗になるのが嫌だと思われることがあるかもしれません。
そんな場合は、リモコンで開閉できる商品や、スラットがすだれ状になっていて光や風を取り込める商品がおすすめです。

内窓(二重窓)をつける
既存の窓の内側にもう一つ窓を設置して二重窓に。
侵入に時間がかかるのはもちろん、侵入をためらわせる効果も期待できます。また、防犯面だけでなく、防音・断熱などの効果も見込めます。

【もっと手軽に】開けずらいクレセントにする
YKK APの対応商品であれば、クレセントをボタン錠付きのものへ、かんたんに交換ができます。
任意に設定した暗証番号による解錠方式なので、泥棒がガラスの一部を破ったとしても、クレセントが開けられなければ侵入は困難です。
ほかにもノブの部分を取り外せる機能部品もあります。
※取付け可能な窓はこちらをご参照ください。

侵入窃盗・強盗の認知件数が増加しています
住宅などの建物に侵入し、金品を盗む「侵入窃盗」や凶器等を示すなどして、家人を脅して金品を強奪する「侵入強盗」の件数は 平成の後半から増加傾向にあります。
侵入窃盗 認知件数
出典:警察庁「令和5年の刑法犯に関する統計資料」

侵入強盗 認知件数
出典:警察庁「令和5年の刑法犯に関する統計資料」

窓の防犯対策以外にも、警察庁および都府県警察が発信している防犯情報を参考にしてください。侵入窃盗リスクの低減につながります。
- 【防犯情報】
- ・就寝中はもちろん、在宅時も施錠するなど、戸締まりを徹底する。
- ・訪問者に対しては不用意にドアを開けず、まずドアスコープやインターフォン越しなどで確認する。対応するときも、インターフォン、ドアチェーン、ドアロック越しに対応する。
- ・外出先から帰宅したときは、周囲に人がいないか、よく確認する。
- ・電話等で在宅状況、家族構成、資産状況等を聞かれても答えない。
- ・自宅に必要以上の現金を置かない。
- ・不審に感じたときは、ためらわずに110番通報する。
- ・防犯性能の高い建物部品(錠、ドア、ガラス、シャッター等)を設置、活用する。
- ・防犯設備機器等(防犯カメラシステム、センサー付きライト、カメラ付きインターフォン等)を設置、活用する。
- 【主な情報発信元】
- ・空き巣や強盗から命と財産を守る「住まいの防犯対策」(政府広報オンライン)
- ・住まいる防犯110番「みんなで侵入犯罪に強いまちづくり・住まいづくり」(警察庁WEBサイト)
上記サイト以外にも、各都道府県警察のWEBサイト、SNSなどでも発信されている各種防犯情報をご覧ください。
※より詳しい防犯データや窓以外の防犯対策について、こちらの特集サイトもお読みください。
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