公開日:2025年01月31日 更新日:2025年01月30日
金属サイディングでかなえる理想の外壁リフォーム
-おすすめの理由とコーディネートデザイン例

外壁をリフォームするなら、見た目も機能性も優れた金属サイディングがおすすめです。本記事では、金属サイディングの特徴やおすすめの理由、リフォームアイデア、具体的なデザイン例についてご紹介します。理想の住まいを実現したい方はぜひご参考にしてください。
金属サイディングってどんな外壁材なの?
金属サイディング
金属サイディングは、芯材となる断熱材の表面を、アルミニウムやガルバリウム鋼板(金属鋼板にアルミニウム、亜鉛、シリコンでメッキを施したもの)などの金属で仕上げたものです。金属の種類によって、重さや価格などが異なります。その特性から主にリフォームで多用されていましたが、最近では耐久性やメンテナンス性などのメリットやデザイン性から、新築住宅で採用されるケースもあります。
金属ならではのスタイリッシュなデザインだけでなく、近年はさらにポリエステルなどの表面材を張り付け、石材調、木質調、などさまざまな質感・デザインのものが登場しました。これにより、より幅広い外観デザインに対応できるようになっています。

YKK AP :アルミ外装材「アルカベール」の表面の構成
窯業系サイディング
窯業系サイディングは、セメントを主成分に、繊維質原料を配合してつくられています。サイディングのなかでも比較的低価格なこともあり、新築時にもっとも多く採用されているタイプとなっています。デザインの種類も豊富で、幅広い外観ニーズに対応できることも特徴です。
ただし、べースがセメントであることから、金属サイディングと比べると防水性が劣ります。そのため、経年劣化によるメンテナンスの手間がよりかかる場合があります。

木質系サイディング
木質系サイディングは、杉やヒノキ、レッドシダーなどの木材を主原料としています。天然木ならではの、温かみのある質感を活かした外観デザインにできることが特徴です。ナチュラルな風合いが魅力で、とくに自然素材を好む方に支持されています。
ただし、天然木を使用しているため、金属サイディングと比較すると、防水性や防火性などは劣ります。また、定期的に適切なメンテナンスをおこなわないと、劣化が進行しやすい点も注意が必要です。

樹脂サイディング
樹脂サイディングは、アメリカやカナダなどで広く採用されています。樹脂でできているため塩害や凍害に強く、とくに沿岸部や寒冷地で優れた耐久性を発揮します。また、軽量で施工が簡単な点もメリットです。
しかし日本でのシェアはまだ低いことから選択肢が少なく、扱っている施工会社も限られています。そのため導入を検討する場合は、対応できる業者を探す手間が必要になるでしょう。
金属サイディングを使った外壁リフォームの方法は?
金属サイディングによるリフォームは、塗料でコーティングする外壁塗装とくらべると割高です。しかし耐用年数が長く、断熱性能が向上することで冷暖房費を削減できるなど、ランニングコストが抑えられる点が大きな魅力です。(詳しくは後述の「外壁リフォームに金属サイディングがおすすめの7つの理由」で解説します。)
サイディングを使うリフォームには、主に次の2つの方法があります。
- 重ね張りリフォーム
- 張り替えリフォーム
それぞれ、建物の構造や下地の種類、劣化状態によって方法が限られる場合があるため、専門知識のある業者による現地調査や相談をしながら進めることが重要です。 ここでは、それぞれどのような内容かを解説していきます。

重ね張り工法
重ね張り工法は、既存の外壁の上から新しい外壁材を重ね張りしていく方法で、カバー工法とも呼ばれます。この方法では既存外壁をそのまま残すため、張り替え工法に比べると工期が短く、撤去費用や廃材が発生しない点がメリットです。
また、壁を残したまま工事を進められるので、家に住みながらリフォームできる場合が多いことも魅力です。
なお、重ね張り工法では、壁が二重になることで断熱性も向上しますが、生じる湿気や気温差によって壁の内部が結露するケースもあります。そのため施工時には、信頼できる業者選びが重要です。
張り替え工法
張り替え工法は、既存の外壁をすべて撤去し、新しい外壁材を取り付ける方法です。重ね張り工法に比べると工期が長く、費用も高くなる傾向があります。
しかし、既存の外壁を取り除くことで柱や下地の点検・補強が可能になるため、劣化が進んでいる場合にはこの方法を選ぶことをおすすめします。
建物の構造や下地の種類、劣化状態によって方法が限られる場合があるため、専門知識のある業者による現地調査や相談をしながら進めることが重要です。
外壁リフォームに金属サイディングがおすすめの7つの理由
外壁の重ね張りや張り替えリフォームをするなら、サイディングのなかでも金属系サイディングを選ぶのがおすすめです。
その理由を、7つ解説していきます。

1.軽量なので建物への負担が少ない
金属系サイディングは、窯業系サイディングの約4分の1の重さといわれるほど軽量です。
住宅は、同じ構造の住宅であれば、軽いほうが耐震性が高まる特性があります。とくに壁が二重になる重ね張り工法では、できるだけ軽い外壁材を選ぶことが重要で、その意味でも金属サイディングは優れています。
<YKK AP商品の例>
YKK APのアルミ素材を使った「アルカベール」は約9分の1と非常に軽量。その軽さが、建物の負担軽減に役立ちます。
※ 外壁材1㎡あたりの重量はwallstatの詳細重量設定により[条件:屋根5寸勾配、軒の出60㎝、屋根:スレート]で設定
※ 窯業系外装材は15mm厚の場合の重量

2.衝撃に強い
金属系サイディングは、金属であるため衝撃に強いことも特徴です。
窯業系サイディングや木質性サイディングは、強い衝撃を受けると割れや欠けが発生したり、穴が空き雨が侵入したりすることがあります。とくに近年、台風や豪雨などの自然災害が増えているなかで、外壁材の強度は重要な比較ポイントです。
3.断熱性能が高い
金属サイディングは、熱伝導率が低いウレタンや硬質プラスチックフォームなどの素材を芯材にしており、断熱性能に優れています。
日本金属サイディング工業会によると、窯業系サイディングと比較して、熱伝導率は5分の1以下と非常に低くなっています。
さらに重ね張り工法を採用すると壁が二重になり、断熱効果がより向上するため、冷暖房費の削減につながることもメリットです。
<YKK AP商品の例>
YKK APのアルミ外装材「アルカベール」を重ね張りした場合、重ね張りする前のモルタル壁と比べて、年間の暖冷房費を6.7%〜12.9削減できることも。
※使用ソフト:SMASH(住宅の熱負荷計算プログラム)/(財)IBEC

4.耐久性が高い
金属サイディングは、アルミニウム鋼板やガルバリウム鋼板(金属鋼板にアルミニウム、亜鉛、シリコンでメッキを施したもの)などを使用しているため、ほかのサイディングよりも高い耐久性を持ちます。
窯業系サイディングや木質系サイディングだと、寒冷地では水分や湿気を吸い込み凍結・融解を繰り返すことで、もろくなる可能性があります。一方、金属サイディングはそのリスクが低く、長持ちするのが特徴です。
とくにアルミ製の金属サイディングは塩害にも強く、沿岸地域でも安心して使用できる点が魅力です。
5.メンテナンス性に優れている
金属サイディングはメンテナンスがしやすく、日常的には年に1〜2回の水洗いで美観を保てることもメリットです。
塗り替えによる外壁リフォームと比較すると初期費用は高いものの、張り替えや再塗装の回数が少なくて済むため、長期的にはランニングコストの面で優れています。

YKK AP:アルミ外装材「アルカベール」張り替えサイクルイメージ
6.防水性能・防火性能が高い
金属サイディングは水を吸収しない金属が使用されているので、防水性能が高いこともメリットです。
窯業サイディングや木質サイディングも防水塗装が施されていますが、表面に傷がついた場合吸水し、劣化が進行してしまうリスクがあります。
さらに防火性能にも優れていることから災害時の安全性も高く、安心感を得られます。
7.デザイン性が高い
金属系サイディングは、近年そのデザイン性も大幅に進化しています。
従来の金属らしいメタリックでスタイリッシュなデザインはもちろん、木目調や塗り壁調、石材調など、さまざまなテイストに対応できる表面加工が施された製品が増えました。
これにより、モダンな外観はもちろん、ナチュラルや重厚感のあるデザインにも対応できるようになっています。 ちろん、ナチュラルや重厚感のあるデザインにも対応できるようになっています。
金属サイディングでリフォームする3つのアイデア
ここまで金属サイディングの機能面でのメリットについて説明してきました。では、実際のリフォームでは、どのようなコーディネートデザインが可能なのでしょうか。
ここからは、金属サイディングならではの特徴を活かした、具体的なアイデアをご紹介していきます。

高級感を出すなら石材柄がおすすめ
石材柄は、時代のトレンドに左右されにくく、長年愛され続けているデザインです。
とくに、小ぶりな石材を積み上げたようなデザインは主張を抑えつつ高級感を演出し、さまざまな外観デザインの家に調和します。洗練された仕上がりにするには、色を3色以内に抑え、全体の統一感を出すのがポイントです。
石材柄は、洋風デザインはもちろん和風デザインの家にもよくあいます。一部木材を取り入れると、温かみをプラスできるのでおすすめです。
色を3色以内に抑え、全体の統一感を出すのがポイント

木材を取り入れ、温かみをプラス

ナチュラル感を出すなら一部に木目柄を取り入れる
木目柄の金属サイディングを外壁の一部に取り入れると、温かみのあるナチュラルテイストを加えられます。
さらに玄関ドアや門柱を同じ木目柄や色でコーディネートすると、すっきりとまとまりのあるデザインに仕上がります。


インダストリアルな外観デザインにするなら金属スパン柄があう
インダストリアルな外観の家には、金属の質感をそのまま活かしたタイプがマッチします。
近年は、直線的で洗練されたラインが無機質な美しさを際立たせる、細かいスパン柄がトレンドです。
なかでも木目とあわせるブルックリンスタイルは、今も昔も人気を集めています。
無機質でスタイリッシュなイメージが好みなら、金属サイディングだけでデザインするのがおすすめです。
木目とあわせるブルックリンスタイル

無機質でスタイリッシュなイメージ

外壁のリフォームタイミング
金属サイディングのメリットを理解していても、具体的にリフォームを始めるべきタイミングを判断するのは難しいものです。
しかし、外壁の劣化を放置すると、ヒビやすき間から雨水が浸入し、カビの発生や湿気による変形がおこることもあります。結果として外壁全体の大がかりな補修が必要になるかもしれません。
そのようなことにならないよう、次のような症状が一つでもある場合は、リフォームを検討しましょう。

外壁リフォームチェック
- クラック(大きなひび割れ)が発生している
- パネル間のつなぎ目が劣化している
- カビなどが発生している
- 塗装が剥がれ落ちている
- 塗装の色落ちや変色がある
- 手でこすった時に白い粉がつく「チョーキング現象」が見られる
建物にこのような症状が見られたら、早めにリフォーム会社に相談し、適切な対策を講じることが重要です。

まとめ
金属サイディングは、軽量で耐久性が高いなど多くのメリットがあるため、リフォームによって建物の美観を維持するのはもちろん、寿命を延ばすことにもつながります。
近年は、金属の素材感を活かしたスタイリッシュなデザインだけでなく、石材調や木目調などさまざまなデザインが登場しています。幅広い選択肢から選べるため、イメージにあうデザインのものをきっと見つけられるでしょう。
さらにYKKAPなら、外構やエクステリアとのトータルコーディネートも可能です。住まい全体の美しさと機能性を高められるので、ぜひご検討してみてください。

YKK AP「アルカベール」を用いたリフォーム例
【After】1階部分:シャイニークォーツ シャイニーベージュ、2階部分:ノベルライン シェルホワイト
MADOショップは「ニッポンの窓をよくしたい」という理念のもと、YKK APとパートナーシップを結ぶ建材流通店が全国に展開する窓リフォームのお店です。 その街の気候風土や文化、そして何よりも地元の“人”に根差し、お客さまの窓の悩みを解決します。

YKK APのエクステリア商品
お客様の声
リフォームの流れ
STEP1:検討・準備
リフォームに関する情報を収集。
予算も準備しましょう。
STEP2:施工会社の選定
複数の施工業者に相談。
プランと見積りをもらいましょう。
STEP3:プランの精査
施工が決定したら
プランをしっかり精査していきます。
STEP4:着工・引き渡し
施工業者と契約。
経過から仕上がりまで
しっかり確認しましょう。