公開日:2024年09月26日 更新日:2024年09月26日
電動シャッターって後付けできるの?
-電動を選ぶメリット・デメリットや価格の目安・注意点などを解説
新築の木造戸建て住宅の半数以上が設置している窓シャッター。新築時には不要と思い省いたものの、「防犯や防災面で不安」「設置しておけばよかった」と後悔していませんか? この記事では、後付けができる電動シャッターを選ぶメリット・デメリットや、電動シャッターの種類をご紹介します。後付けの価格の目安や、後付けする際の注意点なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。
電動シャッターを付けず後悔!後付けできる?
新築時にシャッターを設置しなかったことを後悔し、後付けできるのか気になっている人もいるのではないでしょうか?
結論からいうと、電動シャッターは後付けできる可能性が高いです。
これまでは、窓まわりに広いスペースが必要であったため、後付けしたくでもできないケースがありました。しかし、近年のリフォーム用の電動シャッターは、取り付けに必要なスペースが小さくてすむものもあります。
窓の横や上部に余裕がない場合や、窓の下が土間やデッキに接しているケースでも対応できる可能性が高いため、リフォーム会社に相談してみるとよいでしょう。
後付けに手動ではなく電動シャッターを選ぶメリット
シャッターには、電動タイプだけでなく手動タイプもあります。後付けに際し、手動ではなく電動シャッターを選ぶメリットを紹介します。
手動よりも操作性が高い
電動シャッターは手動と比べ、非常に操作が簡単です。ボタン一つで操作できるため、身体的負担がほとんどかからず、子どもや高齢者でも簡単に開閉できます。
複数のシャッターをリモコンで一括操作できる製品も多く、開閉に時間がかからない利点もあります。
IoT技術と連携できる高性能な電動シャッターを選べば、スマートフォンやタブレットなどからの遠隔操作も可能になり、より利便性が高まるでしょう。
窓を開けずにシャッターを開閉できる
電動シャッターは、窓を開けずに操作できることもメリットです。手動式では、寒い冬や猛暑の夏でも窓を開けてシャッターを開閉する必要があり、室内の温度管理が難しく、冷暖房効率が落ちてしまいます。
一方、電動式なら窓は閉めたままリモコン操作で開閉できるので、快適な室温を維持しやすくなります。窓を開ける必要がないため、虫や雨風が入ってくることもありません。
手動よりも静音性が高い
電動式シャッターは、手動よりも静音性が高い傾向があるといわれています。実際、YKK APの商品の場合だと、手動と比べて、開閉音は聴感で半分以下となっています。
閑静な住宅地などでは、ちょっとした騒音であっても近隣トラブルの原因になりかねません。また開閉音が静かであれば、小さな子どものお昼寝を邪魔することもないでしょう。
障害物があると自動で停止する機能が備わったものもある
電動シャッターのなかには、障害物感知機能が備わっている高機能なものもあります。
小さな子どもやペットがいる家庭では、勢いよくシャッターを下ろしたときに思わぬ動きをして挟まれてしまうなど、想定外の事故が発生しかねません。
しかし障害物感知機能が備わっていれば、シャッターが下降中に障害物があると自動的に反転上昇して停止します。少しでも安全性を高めたいときには、そういったタイプを選ぶとよいでしょう。
※障害物感知機能が備わった電動シャッターであっても、閉める際は目視での確認も必ずおこなうようにしてください。
タイマーで開閉時間をコントロールできるものもある
電動シャッターのなかには、リモコンでタイマーを設定し、開閉時間をコントロールできるものもあります。
たとえば朝の決まった時間にシャッターが開くように設定すれば、夜の防犯性を高めつつ朝日で自然に目覚めることが可能です。夜には就寝時間にあわせて自動で閉じるようにしておけば、うっかり寝落ちしてしまったときでも防犯性を確保できます。
また、不在時でも定期的にシャッターを開閉することで、在宅しているように見せられるなど、効率や防犯性を高めることができるでしょう。
後付けに手動ではなく電動シャッター選ぶデメリット
手動よりもコストが高い
電動シャッターの最大のデメリットは、初期費用の高さです。
手動シャッターと比較すると、モーターや制御機器などの部品が必要になるため、本体価格が高い傾向があります。さらに設置に際しては、電気工事の費用も必要です。また、設置後も電気代がかかり続けることが気になる方もいるようです。
とはいえ、初期費用は一時的な出費であり、また1日にかかる電気代も1台当たりわずか数円程度※。長期的な利便性も考慮して、検討することが大切です。
※消費電力:モーター170w、コントローラー待機時3W、稼働時4Wの場合、1日当たり10分程度稼働させたときの概算値は約3.5円/日です。消費電力 × 使用時間 × 全国平均(電力10社平均)の電気料金単価(2024年6月23日時点:34.69円/kWh)で計算。
点検やメンテナンスの手間と費用がかかる
電動シャッターは、手動シャッターと比較すると構造が複雑です。
モーターや制御装置、センサーなど、多くの部品で構成されているため、故障を防ぐためには定期的に点検やメンテナンスをおこなわなければなりません。
万一故障した場合には、専門業者に修理を依頼する必要があり、その費用は手動式より高額になる傾向があります。電動シャッターの寿命を延ばし快適に使い続けるためには、計画的な点検や適切なメンテナンスが必要になることは、念頭に置いておきましょう。
電動シャッターの種類と特徴
電動シャッターの種類と特徴をご紹介していきます。
通風・採光ができないタイプ
シャッターを下ろしたときに窓ガラスをすべて覆うタイプで、窓だけでなくガレージにもよく採用されます。
密閉性が高いため、防犯性や遮光性、防音性に優れていることがクローズタイプのメリットです。耐風性能を高めたタイプもあり、台風対策にも適しています。
一方、クローズタイプは、シャッターを完全に下ろすと採光・通風できない点がデメリットです。完全に閉めた状態でも採光・通風を確保したい場合は、次にご紹介するタイプを検討するとよいでしょう。
通風・採光ができるタイプ
カーテン部分にスリットが入り、すだれのようになったタイプや、ブラインドのように羽根の確度が変えられるタイプがあります。シャッターを完全に下ろしてプライバシーや防犯性を確保しながらも、光や風を取り入れられることがこのタイプのメリットです。
一方、造りが複雑になる分、通風・採光ができないタイプと比べ、価格が高い点がデメリットです。設置する目的、部屋や場所によって、どちらがよいか検討しましょう。
機能の違い
YKK APのシャッターには、標準タイプのほか、耐風圧性や防火性を高めたタイプもあります。
台風が多く襲来する地方であれば、耐風圧性が高いと暴風時でも安心です。防火性が高いタイプもあります。これら特殊なタイプは、地域の特性や個別のニーズにあわせて選択するとよいでしょう。
電動シャッターの後付けはいくらかかる?価格の目安
電動シャッターを後付けするのにかかる価格は、シャッター代金+設置工事費になるのが一般的です。
そのため、後付け費用はシャッターの種類や取り付ける場所の状況などによって異なります。
電源が近くにない場合は、さらに電気配線工事費用がかかります。また、2階のバルコニー以外の窓に電動シャッターを設置する際は、別途足場費用も必要です。リフォームにかかる費用については、まずは施工店やリフォーム会社に見積もりを取ることをおすすめします。
以下はYKK APのマドリモシャッターを取り付けた場合の参考価格です。
もし、すでにYKK APのシャッターがついている場合は、もっと手軽な費用で手動から電動への交換できることも。
マドリモ シャッター 参考価格例 [商品代+工事費(税込)]
商品 | 特長 | 参考価格 |
---|---|---|
リモコンスリットシャッターGR | 電動/通風/耐風 | 約42~50万円※ |
リモコンシャッター | 電動 | 約30~35万円※ |
手動シャッター | 手動 | 約17~21万円※ |
※ 参考価格は商品価格に工事費等(現地調査費、配送費、施工費、取付諸経費、消費税(10%)等)を含めた場合のご参考としてお考えください。お客様への販売価格は、お客様の住居の状況や商品仕様、窓・ガラスの種類等により変わります。また、MADOショップごとに販売価格の設定基準も異なります。
※ <参考価格例の寸法>シャッター、雨戸等の外部干渉物のないテラス窓(幅168cm×高さ208cm)に取付けた場合としています。 ※ 下地部材小、点検板(標準)付。電気工事費は外部電源なし、電源までの距離約5mの場合としています ※ 参考価格は、2020年9月時点の全国のMADOショップ(北海道、沖縄等の一部の地域を除きます。)を対象に実施した実勢価格調査の結果および2024年2月時点のYKK APの公表価格に基づき算出した価格帯一例です。
電動シャッターを後付けする際のポイントと注意点
電動シャッターを後付けする際に知っておきたいポイントと注意点をご紹介します。
防火地域・準防火地域は防火設備に関する基準がある
防火地域・準防火地域にお住いの場合、火災の延焼を防ぐためにさまざまな規制があります。
対象の地域では、窓を防火ガラスにするか窓に防火シャッターを設置しなければなりません。なお、どちらか一方の設置で良いので、窓が防火ガラスの場合は必ずしも防火シャッターである必要ありません。
電気の配線
電動シャッターの設置には、適切な電源の確保が不可欠です。屋外の電源を使うのか、室内の電源を使うのかは、建物の構造や既存の電気設備によって決まります。間取りや電源のある場所によっては、配線のコードが長くなる場合もあり、美観や安全性を考慮した配線計画が必要です。
工事に際してはコードを壁内に埋め込んだり、配線モールで覆ったりするなど、邪魔にならず見た目も損ねないような配線方法を検討してもらいましょう。
自分でDIYはできない
費用を節約するために、シャッターの後付けを自分でしたいと考える方もいるようです。
しかし、基本的に電動シャッターは、DIYでの後付けはできません。電動シャッターを設置するには配線工事が不可欠で、それをおこなえるのは電気工事の有資格者のみであるためです。無資格者による電気工事は違法となり、罰則が科される恐れがあります。
なにより、無資格で電気工事をおこなうと、漏電などによる火災リスクが拭えません。電動シャッターの後付けは、必ず施工店やリフォーム会社に依頼することが重要です。
電動シャッターでよくある質問
Q.停電時には開閉できなくなるの?
A.停電時は手動で開閉できます。
電動シャッターは、停電時には手動で開閉できるような仕組みになっているので、閉じ込められる心配はありません。なお、停電時の手動での操作方法は、シャッターにより異なります。いざというとき慌てずにすむように、導入時には手動で開閉する方法を説明書などであらかじめ確認しておきましょう。
Q.引違い以外の窓でも対応できる?
A.引違い以外の窓でも対応できます。
電動シャッターは、折戸の窓(ワイドオープン)やプロジェクト窓(FIX窓、上げ下げ窓、たてすべり出し窓)、土間引戸などにも取り付けが可能です。ただし、外側に開くタイプの窓は、窓を閉めてからシャッターを操作しないと故障の原因になるので注意しましょう。
Q.雨戸がついていても設置できる?
A.雨戸がついていても設置可能です。
YKK APの商品の場合、窓に雨戸が付いている場合は、撤去するか、雨戸を残したまま電動シャッターを付けるか選べます。
雨戸を残したままで電動シャッターを後付けすると、雨戸の撤去にかかる時間や費用が不要になります。
まとめ
新築時にシャッターを付けなかったことを後悔している場合は、後付けが可能です。
その際、手動ではなく電動を選ぶと、操作性や快適性を高められるのでおすすめです。また、日中の防犯にも使いたい場合は、採光や通風ができる商品を選ぶと部屋の中が暗くなりすぎません。
気になる電動シャッターの後付けにかかる費用は、設置するシャッターの種類や取付位置などによって異なります。
どのようなシャッターが適しているか知りたいときや、予算にあわせて検討したい場合には、まずは気軽に施工店やリフォーム会社に相談してみてくださいね。
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