公開日:2024年05月13日 更新日:2024年05月13日
窓の防音対策
-自分でできる方法とプロに頼むやり方
窓は住宅の防音対策をする際に無視できない箇所です。外からの騒音が気になる場合には、窓の防音対策を工夫してみましょう。 簡単にできる方法から、内窓の設置など本格的な対策方法まで幅広くご紹介します。
窓の防音対策が重要な理由
音は圧倒的に窓から出入りすることが多い
窓は外からの騒音が入ったり、音漏れしたりすることが多い部分。外からの騒音に悩んでいる場合には、窓が大きな原因かもしれません。
窓は壁や屋根に比べると薄く、開け閉めしやすいようにサッシに隙間が空いていることも。構造上、比較的防音が難しいものの、しっかりと対策をすれば、より静かな室内環境をつくることが可能です。また、自宅で遊ぶ子どもの声や音楽など室内の音漏れが気になる場合にも、窓の防音対策がおすすめです。
ただ、音の種類によっては、窓の防音対策で対応できないことも。例えば、大きな車の走行音など、振動を伴う騒音は窓の防音対策では軽減しにくいです。また、室内で本格的にドラムなどの楽器の練習がしたい、夜間でもピアノを演奏したいなどの場合には、窓の対策だけでは不十分なため、防音ルームを検討するとよいでしょう。
音量dB(A)と騒音環境の目安
dBは音圧レベルの単位です。dB(A)とは人間の耳の感度を考慮して決められた「騒音レベル」の単位です。
40dBは静かな図書館なみの静かさです。
窓の防音対策のポイント
サッシの隙間を対策する
外部の音は窓ガラスを通して入ってくることもありますが、多くの音は、窓ガラスとサッシの隙間を縫うように入ってきます。
そのため、防音を考えるのであれば、窓ガラスとサッシ、両方の性能を上げることがポイントとなります。その中でも、優先順位はサッシです。
サッシには、窓をスムーズに開閉する役割から隙間が設けられています。パッと見ても隙間があるように見えませんが、サッシの下枠には、開閉をスムーズにするために戸車が入っていて、この部分が騒音の通り道となっています。窓ガラスを取り替える方法も効果がありますが、騒音が気になるのであれば、まずはサッシの隙間を対策することが有効です。
こんな防音の悩みは、窓の対策で解決
✓電車など外の音が気になる
✓家で音楽を楽しみたい
【自分でできる】窓の防音方法
- 「遮音カーテン」をつける
- 「遮音テープ」で塞ぐ
- 「防音シート」を貼る
- 「防音ボード」を設置する
窓からの騒音は、上記のようなDIYやグッズも有効な場合もあります。ただし壁に穴をあけたり、強力なテープ類を使う際は修繕が必要になる場合もありますので、賃貸住宅で実施する際はあらかじめ管理会社に確認しましょう。
日中でも室内が暗くなるなど設置した際のデメリット面も考えておきましょう。また、窓は万が一のときの避難経路になりますので、開閉ができなくなるような設置は避けましょう。
【リフォームする】窓の防音方法2選
防音効果を高めるために、窓ガラス自体を交換したり、内窓を設置したりする方法もあります。
自分で行うことはできないため、施工店に依頼することになりますが、防音性をより高めるためにはこれらの窓のリフォームがおすすめです。
防音効果のある窓ガラスに変える
遮音カーテンなどで簡易的な防音対策をしても改善されない場合は、防音効果の高い窓ガラスに変えましょう。
防音性を重視する場合は、防音性の高い中間膜をガラスの間に挟んだ「防音ガラス」がおすすめです。また、音の周波数(高さ/低さ)によってはガラスの共鳴が起こる事もあり、共鳴を緩和する「異厚複層ガラス」も選択肢の一つです。対策したい音にあわせた商品選びが大切です。
YKK APのガラスの防音効果例
A.安全合せ複層ガラス(防音タイプ):ガラスの間に特殊な樹脂中間膜を挟み込んで防犯性と遮音性を発揮
B.異厚複層ガラス:異なる厚さのガラスを組合せることによって、振動による共鳴現象を打ち消し、遮音効果を発揮
C.複層ガラス:ガラスを複数枚使い、ガラスとガラスの間に空間(中空層)をもたせたガラス
内窓(二重窓)を設置する
内窓(二重窓)を設置すると、内窓と今ある窓との間の空気の層が侵入する音を和らげるので、防音に効果的です。
さらに、サッシを交換するリフォームに比べると工期や費用は抑えられます。
また、内窓を付けることで防音性だけではなく、断熱・遮熱性も高めることができるので、冷暖房効率や電気代節約にもつながるため、満足度が高いリフォームとなるでしょう。
内窓(二重窓)の防音効果
人間の耳は10dB下がると、音が約半分に減ったように感じると言われています。
YKK APの「マドリモ 内窓 プラマード U」の場合、外からの音を15dB低減。そのため、今感じている騒音が半分以下に聞こえるように感じられます。
※音域によって防音効果が異なります。また、室内の音環境は壁など建物の性能にも影響を受けます。
※二重窓になることで気密性が向上し、音を外に漏らさない効果の一方で、音が部屋にこもることもあります。窓の不具合ではありませんのであらかじめご了承ください。
窓の防音に関するQ&A
Q:窓で防音対策できる音は?
A:電車の音、人の話し声といった音が対策できます。
人の話し声やテレビの音は、空気が振動して伝わる音のため、空気音と呼ばれています。このような音は、サッシの隙間から入ってきやすい音ですが、サッシの交換や隙間テープを貼るなどの対策で防ぐことができます。
一方、物を引きずる音や、ドアの開け閉め、壁や床からの振動、車や工事などの振動を伴う固体音は、窓で防音するのは難しくなります。
Q:おすすめの窓の防音方法は?
A:効果と費用的に内窓の設置がおすすめ。
効果を考えると内窓の設置がおすすめです。外壁を壊すなどの工事が必要ないことから、比較的費用も安く、30分から1時間程度で内窓が設置できます。
【内窓のメリット】
✓工事がすぐ終わる
✓窓ごと交換や・部屋まるごとリフォームと比べると費用が安い
✓専有部のためマンションでも設置できる
※マンションごとに規約が異なる場合があるので管理組合などにご確認ください
Q:内窓を設置する場所は?
A:窓の木の枠に取り付けます。
窓の内側にある枠に、内窓のサッシ枠を取り付けます。
商品によって、必要な枠の幅は異なるため注意しましょう。また、今ある窓の内側に取り付ける構造上、内側に開く窓や、突起物・障害物がある窓は内窓の設置が難しい場合があります。設置可否は、お近くの施工店にご相談ください。
Q:おすすめの内窓は?
A:内窓をつけるならYKK APの「マドリモ 内窓 プラマード U」がおすすめです。
「マドリモ 内窓 プラマード U」は、防音効果だけではなく、断熱・遮熱性も高いのも特徴です。今ある窓と内窓との間に空気層ができることで、外からの冷たい空気の影響を受けにくくなります。さらに、樹脂フレームでできているため断熱効果が高く、寒さ暑さの悩みを軽減できます。
外壁を壊す必要もなく、1窓当たり約60分という短時間でリフォームは完了します。簡単なリフォームで騒音の悩みを解消し、快適な生活を手に入れましょう。
詳しくは商品ページやお客様の声もご覧ください
Q:内窓の設置の費用は?
A:住居の状況や商品仕様の種類によって費用が異なります。
内窓のリフォーム費用は住居の状況や商品仕様の種類はもちろん、サイズや枚数によって異なります。
YKK APのマドリモ 内窓 プラマードUを用いた場合の参考価格は「かんたん診断」よりご確認いただけます。より具体的な見積についてはMADOショップへぜひご相談ください。
簡単窓リフォームで、防音をしましょう
窓による防音効果についてご紹介しました。窓は壁や屋根と比べると薄く、構造上、防音性は低いです。騒音や音漏れに悩んでいるのであれば、まず窓の対策をするとよいでしょう。本格的な防音をする場合は、比較的短時間で簡単に対策できる内窓がおすすめです。
YKK APでは「マドリモ 内窓 プラマード U」はじめ、リフォーム向けの樹脂窓商品をご用意しています。騒音だけでなく、結露やカビ・ダニの発生を抑える機能も持つ高機能な窓は健康的で快適な生活をサポートしてくれるでしょう。気になる方はぜひ下記からご覧ください。
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STEP2:施工会社の選定
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STEP3:プランの精査
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STEP4:着工・引き渡し
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